Stoic Love−6


答えられなくて視線を外すと、それだけで理解したらしい。勝呂はシャツをたくしあげ、胸元に吸い付いた。
あの男には身の毛のよだつような気持ち悪さしか感じなかったが、勝呂が相手だというだけで快感に変わる。


「ぅ、あっ、!」

「…えらい敏感やな」

「ん、はっ、勝呂だから…っ、あいつはキモかったけど、勝呂は、きもち、んぁっ、!」

「あー…かいらし過ぎるやろ…」


手で捏ねられながらなんとか伝えると、勝呂は少し驚いてからまた胸元に顔を寄せた。シャツが邪魔だったのか、勝呂は千秋のシャツを脱がせ、本格的に上体への愛撫をする。
それに翻弄されながらも、千秋は何とか勝呂のシャツにも手をかけた。


「お前も脱げよ…」

「…おん、しゃあないな」


勝呂は豪快にシャツを脱ぎ捨てる。すぐに隆々とした筋肉が現れ、千秋は思わず「おお、」と声を上げた。


「すごいな」


厚い胸板や割れた腹筋を確かめるように撫でていると、その手を掴まれる。そのまま後ろに体重をかけられれば、千秋は押し倒されていた。


「ええ度胸やないかィ…」

「京ヤンキーだ…ぅあっ、!」


不良のような口振りにそう言うと、怒られるかのように乳首を口に含まれる。反対側を指で軽くつねられると、口の中で甘噛みされた。


「ひぁっ、噛むな、んっ!」

「言うわりに感じとるやろ。ここがええんか」

「ぁっ、ん、やめ、AVかよぉ…っ!」

「…ほー、まだそないな減らず口叩くんやなぁ?」


ニヤリと男臭く笑う勝呂の目に囚われる。勝呂は耳元に口を寄せた。


「もっと弄られたくてやっとるんか?」


楽しげな声に、こいつドSだ、と内心悪態をつく。それと同時に、次は何をされてしまうんだろうと思うと、下腹部がきゅんとした。そんな千秋と目を合わせた勝呂は、瞳をぎらつかせる。


「…期待しとるやろ」

「そ、んなわけ、」

「…ドMやなぁ?」


言うなり勝呂は、胸もとに戻り先程より強く噛んできた。痛みを感じる直前くらいの、強すぎる刺激だ。同時にスウェット越しに自身を掴まれ、与えられる快感の大きさに、思わず勝呂の肩にすがりついた。


「んぁあ、っ!や、すぐ、ろぉ…っ!」

「…アカン、こんままやと止められへん」


ぼそ、と勝呂は呟くと、自分のジーンズと千秋のスウェットを下着ごと脱がせた。露になる互いのものを、千秋の手に握り込ませた。その上から勝呂の大きな手も握る。


「お前はこっち動かしとれ」

「はっ、んん、」


勝呂に言われ、2人のものを上下させる。勝呂はその間に、千秋と舌を絡めるキスをする。上ではキスに集中しながら、必死に手を動かしていけば、裏が擦れて普段より断然気持ちがいい。
あっという間に昂って、熱が下半身に集まっていく。


「ん、はぁっ、勝呂、も…っ!」

「あぁ…俺も、や…!」

「あっ、ん、!イく…っ!!」

「…っ!!」


そして、先に千秋が果てて、遅れて勝呂も精を吐き出した。2人分のものが千秋の腹にぶちまけられる。
荒い息遣いが部屋に響いた。


「…大丈夫か」

「ん…へーき」


頭を撫でられると、その心地よさに目を閉じる。さっきはあんなにドSな感じを出していたというのに、今は労るように撫でられていた。





落ち着いてから2人でシャワーを浴び、ベッドに戻る。暑いから服を着たくなかったが、勝呂に頼み込まれたのでちゃんとジャージを着ている。


「…あー、不動産屋行かなきゃ」

「引っ越すんか?」

「うん。…ちょっと、今日のことあったから、この部屋いたくなくて」


ふと思い出したことを言えば、勝呂が肩を抱いてくる。それに体重を預けるが、勝呂はびくともしなかった。


「…せやったら、ウチ来るか。普通の一人暮らしの部屋やけど」

「え、いいの!?」

「むしろ家賃折半できるし、敷金の類もないやろ」

「勝呂がいいなら、ぜひ!へへ、同棲かぁ…」


思ってもない提案にテンションが上がる。ここから6、7駅ほどしか離れていないし、何より勝呂と一緒にいられる。降って沸いた喜びに、さらに体を寄せると、大きな手がまた頭を撫でてくる。


「食費は俺のが食う量多いさかい、俺持ちでええ」

「あ、それなら料理は俺がやるよ」

「ホンマか」


勝呂は普段自炊せず、コンビニなどで済ませていると言っていた。料理を始め一通りの家事が得意な千秋は、そういった面で役に立てるだろう。


「冷凍なし栄養価高めな飯作ってやるよ、毎日」

「…この前、家庭的な子が好きそうて言うとったやろ」


突然、脈絡もなく勝呂が切り出す。首を傾げると、やたら大人っぽく勝呂は苦笑した。


「やっぱ、家庭的なんがタイプやわ」


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