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この状態で理性を失う判定をするためには、勝呂に言葉を言わせる他なかった。あまりそれっぽくない言葉で誘い、勝呂がダメだと思う心を振りほどいて玲弥を求めれば薬に負けたと見なす。
「大丈夫か?その状態で帰らせるのは、一応准大尉としては認められない」
「何をこないなとこで…!はよ離せ!」
「暴れんな、具合わりぃの?俺にできることあればするけど」
勝呂の横に左手をついて、右手をその額に乗せる。特に発熱しているわけではない。媚薬が体調そのものに影響を与えないなら良かった。
「…できること……いや、んなモンあらへん…、」
一瞬揺らいだ勝呂だったが、頭を振ってなおも抵抗する。本当に意志が強いな、と感嘆した。柔造ならすでに第2ラウンドに入っていただろう。媚薬などあってもなくても盛る男だ。
「ほんとに?でも俺、お前のこと心配だ…なんでもする」
「なん、でも……?…くそ、せやったらこれ外せ…!」
すごいな、と思うが、同時に、そろそろむかついてきた。確かに玲弥は淡白で、任務に支障がなければ誰に抱かれようと気にしない。興味がない。
しかし、さすがにここまでお膳立てしてやって求められないのも、癪に触るのだ。そんなに魅力がないか、と理不尽な怒りをぶつけてやりたくなる。
そこで、ついに強硬手段に出た。
「…でもこれ、すげぇけど?」
す、と股がる玲弥の尻近く、勝呂の股間を撫でてやる。すっかり立ち上がったそれは、かなりでかい。
「…っ、ふざけ、どこ触ってんねん…!」
「まぁ仕方ねぇって、生理現象だし」
「触んなや!」
「責任とって抜いてやるよ」
「はぁ!?」
玲弥は、カチャカチャと音を立てて勝呂のベルトを外した。足が暴れないよう、じりじりと後ろに下がり、脹ら脛の上に座る。そして、トランクスから勝呂のモノを取り出した。
「うわ、でか…」
「っ!!」
勝呂は媚薬と羞恥のせいで、顔を赤くしていた。涙目で息も荒い。そういえば、同い年の15歳だったはずだ。今年で16歳になる。
「勝呂ってさ、まだ童貞?」
「な……っ!」
その真っ赤に染まった反応が答えだった。それは可哀相なことをした、なんて思う。しかし手は止めず、体を屈めて勝呂のモノに唇を寄せた。
裏筋にちゅっと音を立て、軽く扱いてやる。その瞬間、呻き声とともに勝呂はイってしまった。つくづく媚薬とは末恐ろしいものである。
「……早いな」
「うっさいわ!!!いい加減にせぇへんと…っ!」
「…いい加減にしないと?」
言葉を詰まらせる勝呂。綺麗に割れた腹筋に散った白濁を避けつつ、その逞しい上体に手をついて顔を寄せる。
「だから、何とかしてあげるって言ってんのに」
「……どないするっちゅうねん」
おっ、と思ったが、決定的ではない。どうするつもりか、と聞かれているだけだ。そこで、行動で答えを示すことにした。
玲弥は自分のベルトを外して、下をすべて脱いでしまう。そして柔造あたりが置いていったローションをベッド下から取り出すと、それを勝呂の精と絡めて手につける。厭らしい水音が、勝呂の荒い息遣いの合間に響いた。
ローションをつけた手を後ろに回してドロドロとした液体を塗りつける。指がすんなり入った。
「んっ、」
つい小さく声が漏れると、勝呂の喉が鳴った。こちらを食い入るように見ている。恥ずかしさが込み上げてきて、なんでこんなことしているんだっけ、とぼんやり考える。そんなことに意味はなく、指が奥まで入ってくると、玲弥の思考も曖昧になっていった。