お騒がせ会見−1
●プロヒーローになったあと
緑谷・轟・爆豪→主の総受けギャグ
雄英を卒業して、実に6年が経った。応利は24歳、ヒーロー・パスカルとして、クラスメイトでもあるヒーロー・インゲニウム、飯田の事務所で相棒をしている。
飯田や応利を含む代は雄英でも激動の世代で、学生時代から何かと世間の注目を集めてきた。そのため、あの世代、特にA組というだけで相棒であっても人々からの認知度は高かった。
そうしたこともあってか、A組のメンバーの独立は早く、すでにクラスの半分のメンバーが独立している。応利は元いた事務所から、一番最初に独立した飯田の事務所に転籍し、相棒の中で最も高い位置に置かせてもらっている。
飯田は親から兄へと継がれた事務所だからか、独立は非常に速かったのだが、クラストップの実力者たちも早かった。
次期平和の象徴と謳われるヒーロー・デクこと緑谷、事件解決数1位でエンデヴァーの息子であるヒーロー・ショートこと轟、そして派手な個性と粗暴なふるまいから何かと世間の注目を集めるヒーロー・爆心地こと爆豪である。いまだにNo.1ヒーローはエンデヴァーなのだが、若手ヒーローの枠ではこの3人がトップ争いをしている状態だ。
実力としては若手トップが爆豪、女性人気トップが轟、総合人気トップが緑谷といったところだ。ちなみに相棒ながら応利もそういったランキングの1ケタ代に入れてもらっている。
「なんで独立しないんだ?」と飯田に言われるほどなのだが、堅実で実績の多い飯田と一緒に仕事をすることは学べることも多いし、何より応利は独立して相棒を率いるという立場に立つ自信がなかったので今の状態に甘んじている。
独立の話はA組のメンバーからも言われ続けていることで、相棒でいいなら自分のところに、と言ってくれる者もいる。
そしてその筆頭こそ、爆豪、緑谷、轟の3人なのである。現場などで会うと開口一番に「相棒になれ」と3人に求められ、その度に「しつけぇ」とすげなく断っている。そうやって断っているのに、勝手に3人の間で誰が応利を相棒にするかで揉めるのだ。
そういうときには、応利が個性で3人を黙らせてはそれぞれの事務所の相棒に回収に来させる。
ちなみに応利の個性は圧力と応力を操るものである。応力とは物体が外部から圧力をかけられた際に抵抗する内側から働く力のことだ。触れたものに対して圧力と応力の操作が可能であることから、応利は特に空気の圧力である気圧を弄ることが多い。空気は繋がっているため、素肌を出していればそれだけで個性を使えるからだ。
敵に囲まれていても、それによって敵の頭部周辺の気圧を低くして意識を失わせることで一瞬かつ同時に掃討できる。また、災害や事故など幅広い分野で応用できるため、応利の個性は重宝されていた。
だが、「俺の個性なんかなくてもお前らなら簡単に敵倒せるじゃん」と言って断ると3人とも揃って首を横に振ってやれやれという所作をする。それがあまりにむかつくので、よく3人の気圧を下げて具合を悪くさせるのである。
とは言っても呆れるのは3人だけでなく、切島や上鳴、峰田までも呆れた顔をよくするので、応利としてはまったく理解できないのだ。なぜあの3人が、こうも応利を引き入れようとするのか。