どんな人間にも過ちは存在する。
 頭が悪いからだとか、未熟だからなんて理由じゃなく、「人間」だから存在するのである。

「人間は自分自身や自分の思考、感情を他のものから分離した何ものかとして認識しているけど、これは錯覚だ」

 賢く思慮深い子供たちにも、過ちは必ず存在する。

「人は死んだらどうなるんだろう」

 人には計り知れないことだと分かっていながら、なおも考える。

「光になるのかもしれない」

 どんな人間にも過ちは存在する。
 彼らもまた、「人間」だから。



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