3本の薔薇は
「あなたを愛しています」

「綺麗な薔薇。ありがとう」
無邪気に笑う彼女は、果たして薔薇の本数に込められた意味を知っているのか。
意味が分かっているような予感がしたからこそ、薔薇を3本贈ったんだけどな。李典は少し複雑だった。
「あのさ、俺が薔薇を選んだ理由って……」
思わず、彼女本人に聞いてしまう。情けないな、俺。そう言って俯きがちになる李典を優しく彼女は見つめている。
「分かってる。あなたの言いたいことは」
李典はすぐさま顔を上げた。予感は、やはり外れていなかったのだ。
「私も、あなたを愛していますから」
そういって微笑む彼女の、なんと美しいことか。
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