7本の薔薇は
「ずっと言えませんでしたが好きでした」

「結婚、おめでとう」
吉継が手渡したのは、7本の薔薇。新郎でもないのに渡してしまうのは、おかしいことかもしれない。
「まるでプロポーズね」
ずっと、友人だと思っていた。言わなきゃわからないよ。そう彼女が言ったから、何でも二人は話した。それで良いと思っていた。だが、違ったのだ。吉継がそれに気づいたのは、彼女が婚約してからだった。苦しくて、彼女の結婚式には行くことが出来なかった。
これで、彼女と会うのは最後になるかもしない。吉継は失うことの出来ない感情を抱え続けて、これからも生きていくのだ、きっと。
「……そう、だな」
これ以上は何も言わないでくれ。流れに抗いたくなってしまうのだから。言わなきゃ分からないと言われても、隠し通しなければいけないのだ。
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