主君のためなら死ねる
「今回の戦で一番の手柄を立てたのは、紛れもなくおぬしだ。さあ、欲しいものを思うがままに言うがよい」
あの曹操様が目の前に居る。それだけでも嬉しくてもうおかしくなりそうだった。私は殿の為だけに戦い続けているのだから。それは決して褒美の為などでは無い。ただ私は曹魏の天下を見てみたいだけなのだ。その為ならば、私はなんだってやってやるだろう。
「いえ、私には勿体なきお言葉。殿の為ならば私のこの命など、散っても惜しくはありませぬ」
曹操様は何か言いたげににやりと笑った。いたずらっぽいこの表情さえも私の心を射抜く。この人の為に死ねるのならば、もうそれ以上の褒美はないと思えるほどに、私はこの人に心酔しているのだった。