なぞる星(2)

そんなことは知らないシエンは、何やら深く考えこんでいる。
おそらく、どちらに着くか悩んでいるのだろう。

オートボットもディセプティコンもこいつの存在を許容し、認め、側に置きたいと思い願うのだ。過去も、現在も。
そして未来も。
しかし、シエンは覚えていない。自分がどんな存在か。
必要とされていることを忘れて、孤独の砂漠を自ら歩んでいく。

「…星にぃに」
『なんだ。』
「私のこと、覚えていてくれる?」
『忘れるものか。お前らの様な有機生命体と一緒にされては困る』

俺は気づいたが、何も言わなかった。
お前がどんな選択をしようと、離れようと、俺のブレインサーキットからシエンが消えることは無い。
あの日、出会った時から決めていることだ。
側にいれなくても、守れるように。支え、助けるために。
寂寥滲む瞳を晴らすためにギリステアを作ったのだ。
元学者だったから一応、まぁ、…理論はあったから可能だった。しかし、起動条件が¨名前を呼ぶ¨ことだったので離れた世界で見守ることはできなかった。
今のシエンは、どちらにも着かないだろう。
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