当然の結果(2)




悲鳴を聞き盗聴つけたサウンドウェーブの報告により事態は明るみに出た。
任務により直行できないオートボットの代わりにディセプティコンの面々がすぐさま幸縁の家に集結した。



ピンポー(ry
「シエン!入るぞ!」
「……シエン?」

鍵のかかった家の中に彼等が押し入れば、リビングの奥に俯いたままのシエンがいた。
スコルポノックの呼びかけに彼女は勢いよく振り向き、彼等を視界に入れると静かに泣き出した。
彼女が泣いた時点で、彼等の中で犯人の血祭りが決定。
しゃくりあげるシエンはソファーを嫌がり、仕方なく2階へ続く階段に座らせた。

「ぐすっぅ、おえっ」
「ゆっくり呼吸しろ」
「オチツケオチツケ」
「シエン…大丈夫?」
「ここにお前を脅かすものはいない。怯えるな」
「げほっ……ありがと、みんな」

先程より落ち着いた彼女に、場の雰囲気も少し落ち着く。

「みんな忙しいのに、迷惑かけてごめんなさい」
「そんなことは良い。状況を説明しろ」
「う、うん……」

どこか気まずそうに、幸縁は説明を始めた。

「えーっと、たぶん」
「おう」
「最初はなんとなくで、おそらく…ifな感じだったんだけど」
「くどいぞ。さっさと言え」
「す、ストーカー…?されてます。ハイ」
「「「「ストーカーァアアア!?」」」」
「ってなんだ?」
「ググれ」

遅れてランページが驚愕の声を上げたところで説明再開。

「ここ2ヶ月くらいから、外出から戻ると家の様子がおかしいなって思ってて」
「例えば?」
「朝置いた物の位置とか、クローゼットの服が出ていたり…最初は気のせいだと思ってたんだけどさ。下着が何着も出てた時があってね。おっとこれは可笑しいぞと」
「なるほど」
「誰か侵入したんだと思って自分でも調べたら…これが」

幸縁は自分の見つけた物を持ってきてディセプティコン全員に見せた。

「盗聴器とカメラか」
「気持ち悪くなったんだけど、みんなの情報とか入ってしまってたら危険だから」
「中、見たのか」
「うん。みんなの情報は無かったから安心してね」

チャレンジャーだな、とよく分からない慰めをされて、すこし笑う幸縁。
そこまで言った幸縁の言葉に被せるように。

「お前はどうなんだ」
「自分のおならの音やらゲップ音やらが聞こえてセルフSAN値チェックして凹んでました」
「…その2ヶ月間に何をしていた」
「お、おいおいサウンドウェーブ」

どこか詰問するように喋る彼に、幸縁は萎縮する。傍にいたボーンクラッシャーがかばうがサウンドウェーブの話は続く。

「お前はそこにあるちゃちな機械を見つけ、その"技術"でデータを調べても、事態は悪化したのだろう?ならば他にも、お前の生活を監視することができるものを敵は保有しているということだ」
「!」
「お前と我々の関係性が世間の奇異の目に触れぬようにするのも、我々の仕事の内だ」
「ご、ごめんなさい」

自分のことで精一杯だった幸縁にそこまで考える余裕はなかったようで、ただただ彼女は謝り落ち込む。

「サウンドウェーブ。そこまでにしておけ」
「……はい。メガトロン様」
「今回の件で、貴様の生活が脅かされていることが分かった。問題は今後の対応だ」
「はい。まず家宅捜索を行い証拠集め。次にハウスクリーニングの上家具を総入れ替え。そして犯人を探して直々にブチのめす」
「さ、サウンドウェーブがキレてる…」
「"俺の管轄内"に手を出した時点で敵だ。俺と情報勝負しようなんていい度胸だ」

なんやかんや言ってやる気満々である!(by政宗)

「後は幸縁の護衛だな!」
「つうかよぉ、なんで何処も彼処もキレイにすんだよ?」
「「「「ソコノソファーヲスキャンシロ」」」」
「うぅ…っ!」
「泣かないでシエン…よしよし」
「もう大丈夫だ」

言われた場所をスキャンしたハチェットが怒りの咆哮を上げ、通信で会話していたメガトロンがその場にいるディセプティコン全員に命令した。
一切無駄口を叩かず行動し始めた彼等に幸縁は着いていけない。

「えっと、これからどうすればいい…?」
「問題が解決するまで、マスターとスコはシエンの護衛する」
「お前は…どうすべきか。この家にいるのは精神的に辛いか?」
「正直に言うとね、辛い」
「そうか…」
「でも、みんなと過ごした思い出のあるこの家に居たいのも事実なんだ」

その言葉にブラックアウトは少し考えた。

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