長い髪の毛からボタボタとかなりの水をしたたらせながらお風呂から出てきたダンデ。
ナマエには1つの疑問があった。
(ダンデくんのいつもの髪型、あれはセットなのだろうか…
それとも癖毛…?
ストレートにしたらどうなるのかな)
とずっと彼の髪型が気になっていたのだ。
気になりすぎて、ついに
『今日髪乾かしてあげよっか』
と声をかけた。
ダンデは勢いよく振り返り、
「本当か!?なら頼むぜ…!」
急いでラグの上であぐらをかいた。
そのまま、キラキラした瞳でナマエをまっている。
その姿はまるで子供のようだ。
サラサラ艶々になると有名なナマエ愛用のクッションブラシとドライヤーを手に、
「うん、じゃぁ乾かすね。テレビ見てていいよ」
とバトル中継でもつけておく。
だが、ダンデはナマエにドライヤーされるのが気持ち良いらしく、
テレビそっちのけでとても満足気だ。
(子供のようだけど、犬にも見えるな)
背中より長い彼の髪の毛を丁寧に乾かしていく。
(ふふふ、これはストレートになるぞ。ストレートになったときの反応が楽しみだ!ダンデくん驚いて絶句しないといいけど…)
ナマエはルンルンで1束取ってはクッションブラシで伸ばしながら熱を当てていった。
数十分後……
「凄いぜナマエ!!髪の毛がまるでキュウコンの毛並みみたいじゃないか!!」
ツヤツヤになった髪の毛を触りながらダンデは、乾かされるのを待っていた時よりも
更に瞳をキラキラさせて振り返った。
その瞬間、ナマエは頭を抱え息を止める。
(美少女じゃん……何いまの…キラキラしてたし、ただの美少女じゃん…)
絶句したのはナマエの方であった。
翌日…
朝起きたらダンデの髪型はいつも通りに戻っていた。
(え、これ寝癖だったの…?)
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