そのに。


そのに

「いらっしゃいませー。」

と気の抜けた声をBGMにずんずんとお弁当やおにぎりのあるコーナーに向かう。

「れいくん、何が食べたい?」

首に縋る小さな塊に声をかける。抱き上げてからもぞもぞと居心地のいいポジションを探し当てご満悦そうに周りを観察していたれいくん(仮)が私の声に体勢を変えようと身を捩る。

「んー?」

もぞり、と私の首から手を離し、棚の方を向こうとするれいくん(仮)の体をくるりと向きを変えてあげる。キョロキョロと棚を見るれいくん(仮)。そして何かを見つけパッと目を輝かせる。

「おにぎり!」

おにぎりが好きか*!でも3歳って海苔とか大丈夫なの?喉つまらない?う〜ん、と考え、まぁ海苔なしのやつ買えばいっかと結論づける。身近に子供がいないからいいのかわからん...。

「何がいい?」

見やすいように海苔なしおにぎりの並ぶ列にれいくん(仮)の目線を合わせる。

「ん〜、これ!」

彼が手に取ったのはシンプルな塩おにぎりだった。

「それでいいの?何も入ってないけど。」
「うん!」

これとかお魚さんだよ?と鮭を指さすがれいくん(仮)はふるふると首を横に振り拒否した。まぁいいか、と両手で塩おにぎりを握り満足そうに笑うれいくん(仮)に相好を崩す。

「じゃあ、れいくんはそれだね。」

自分の分はどうしようかと視線を巡らす。お米の気分じゃないな...。サンドイッチにしよう、と隣の棚に移動し物色する。ツナサンド、ハムサンド、いややはり定番のたまごサンド...。優柔不断の私はこういった時に弱い。全部買うのは食べきれなくえ勿体ないしだからといってすぐにどれかを即決することも出来ない。れいくん(仮)を待たせてはいけない、そう考えれば考えるほどドツボにハマりどれにすべきか悩んでしまう。難しい顔をして唸っていると下からじーっと視線を感じる。そっと自身の腕に目を遣るとれいくん(仮)が不安そうに此方を見ていた。

「ごめんね、すぐ選ぶね。」

眉間に皺が寄っていたから怖がらせてしまったのかもしれない。意識して柔らかい表情をつくり、仕方ないよねと手近なサンドイッチを手に掴みレジへ向かおうとする。すると、

「やー!」

先程まで大人しかったのが嘘のようにれいくん(仮)が私の手を振りほどこうとその身を捩りおにぎりの棚に手を伸ばしていた。

「えっ?わっ?どうしたの!??」

取り敢えず落としたらやばい、と先程の棚の前に戻る。

「これ返す...。」

れいくん(仮)は両手で大事そうに握りしめていたおにぎりを棚に戻した。

「えっ?いいの?おにぎりが食べたかったんじゃないの?」
「ん...。ぼくなまえちゃんと同じのがいー...。」

棚に頭ぶつけようかと思った。れいくん(仮)可愛すぎなのでは??んんっ、と1つ咳払いをする。

「じゃあれいくん、好きなサンドイッチを...」

そう言いながられいくん(仮)に目を向けるとれいくん(仮)は少し目を潤ませておにぎりを名残惜しそうに見ていた。

「れいくん。」

ふむ、と一瞬思案する。れいくん(仮)はおにぎりが食べたいけれど私と一緒のものが食べたいらしい。それなら...

「れいくんはおにぎり買おうか。それで私のサンドイッチと半分こしよ?」

私の言葉を聞いたれいくん(仮)が半分こ?ときょとんとした顔で繰り返す。

「そう。なまえお姉さんサンドイッチも食べたいけどおにぎりも食べたいの。だかられいくんがおにぎり買ってくれて半分こしてくれたら嬉しいな*。」

駄目かな?とダメ押しで首を傾げてみる。すると、呆然と半分こと呟いたれいくん(仮)の頬がみるみるうちに真っ赤になっていく。

「半分こ!する!!」

よし来た可愛い。手元に戻ってきた塩おにぎりを持って満面の笑みを浮かべるれいくんを見て私は自分の分のサンドイッチを一口サイズでそこそこ量があるものに変える。れいくん(仮)がどれくらい食べるかわからないし、一口サイズの方がれいくん(仮)も食べやすいだろう。もし朝に食べきれなくても良いだろうし多い分には構わないか、と納得する。さっきもったいないとか言ってたの誰だとか言わない。



さくっと会計を終わらせて自宅に戻る。片手に抱えたれいくん(仮)を床に下ろし靴を脱ぐ。それをじっと見ていたれいくん(仮)は私の靴が脱ぎ終わるとこちらに両手を差し出した。

「どうしたの、れいくん?」
「...抱っこ。」

えぇっ、可愛い!!少し恥ずかしいのかもじもじしながら寄ってくるれいくん(仮)がとても可愛い。可愛すぎて心臓止まるかと思った。死因はきゅん死です。れいくん(仮)を抱き上げ洗面台に向かう。正直帰ってきて手洗いうがいなんてする習慣なんてないけれど小さい子の前でそれは宜しくない。

「はーい、れいくんおてて洗おうね*。」
「はーい!」

身長の足りたないれいくん(仮)の脇を抱え、固定し、催促すると元気いっぱいに返事をしてくれたれいくん(仮)はハンドソープを手のひらに載せてあわあわ〜!とご機嫌に歌い始める。両手が塞がってなかったら写真と動画撮ってたよ。仕方が無いので網膜に焼き付けるようにれいくん(仮)を見つめる。あぁ、癒し...。

「綺麗になった!」

綺麗に泡を落とした手を上に掲げて見せてくるれいくん(仮)に悶えながらそうだねー、と返事をして私も手を洗うべく1度れいくん(仮)を下ろす。

「先に食べててもいいよ?」
「待ってるー。」

膝掛けを引き摺るようにして私の足に縋り付くれいくん(仮)。天使...??天国はここだった...??口元を抑え震えながら俯く。いや、そうしてる場合ではない。早く手を洗ってご飯を食べよう。

「お待たせしました〜。」

手を拭きれいくん(仮)を抱き上げる。それに嬉しそうに笑って首に縋ってくるれいくん(仮)。可愛すぎなんだよなぁ...。

リビングに移動して座布団の上にれいくん(仮)を座らせる。その隣に座って袋を開け塩おにぎりをれいくん(仮)に渡す。

「...はんぶんこ。」

渡したおにぎりを自分の手で鷲掴み半分に割ってこちらに差し出してくる零くん(仮)。なんていい子なの...!?それをにっこり笑顔で受け取る。

「ん、ありがとう。とっっっても嬉しい。」
「!!!うん!!!!!」

少しオーバーなほど嬉しいということを強調すると興奮からか頬を赤らめさせにっこり笑顔で零くんが頷く。それから片手についたお米を食べ始める。それを見ながら私も取り皿にサンドイッチを取り分け零くんの近くに置く。

「はーい、零くん。半分こね。」
「なまえちゃん、ありがとー!!!」

にっこにっことご機嫌な零くんが頬に米粒をつけながらお礼を言う。やだ可愛い...。私れいくん(仮)に会ってから可愛い以外の語彙を無くてしてるけど大丈夫かな...?犯罪ではないよね?子は人類の宝だよね?仕方ないよね?

「れいくん、ほっぺにお米ついてるよ。」
「んー?」

私の言葉にこてりと首を傾け、それを取ろうと片手で顔を触る。しかしその手にはまだ米粒がついているのか顔につくお米を増やす一方で一向に取れない。その可愛らしい様子にふふ、と笑って手を伸ばす。

「ほら、取れた。」

片手で口元のお米を取ってあげると、れいくん(仮)はにこーと笑ってありがと!とお礼を言う。それにどういたしましてと返しながら手についたお米を口に含む。あ、意外と美味しい。やっぱお米は日本人のソウルフードだよねぇ。そのまま時計を見ると。

「あっ!?やばいそろそろ準備しないと!!」

思っていたより時間が経っていたのかあと20分で家を出なくては遅刻してしまう。ぎょっと目を向いて急いでサンドイッチを口に放り込む。

「う?」

それにきょとんとしてから同じようにサンドイッチを丸呑みしようとするれいくん(仮)を慌てて止める。

「れいくんはゆーっくり食べてね。私ちょっーと準備するからね。」

不思議そうにしながらもこくりとひとつ頷いたれいくん(仮)は丸呑みしようとしていたサンドイッチを両手で持ちはむはむと齧り付く。それに和みながらも自分の手は止めず顔にメイクを施していく。全く女の身支度ってのは本当に面倒。どうせ今日も一日デスクワークだし同僚としか会わないし正直本当にメイクなんてしないとダメかなって感じだけど一応妙齢の年頃だしもしもの出会いは大切にしたい。...まぁ出会いがあってもそれをものに出来るかは別だしこの忙しい職場で色恋に現を抜かせるような余裕は全くないんだけど。

思わず漏れた溜息にサンドイッチと格闘していたれいくん(仮)が顔を上げる。口の周りと手にマヨネーズをつけながら首を傾げる彼に苦笑して近くにあったウェットティッシュを数枚抜き取り手と口周りを拭う。それにまたにこにこにするれいくん(仮)はほんと天使。しかしれいくん(仮)どうしよう...。職場に隠してた息子なら申し訳ないけど一人暮らしだしこの近くで子供預けられるとこなんてないし正直よく分からないまま人様の子を預かるのは恐ろしいので連れて行って迎えに来てもらおう。

そうと決まれば、と着ていた服を脱ぎスーツに着替える。ぱぱっと髪を纏め緩く留める。それから歯を磨きながら鞄の中身を見直す。うん、忘れ物はない...かな?チェックを終え口を濯ぐ。それかられいくん(仮)を呼び彼には大きい大人用の歯ブラシで歯を磨いてやる。

「はーい、口開けてねー。」
「あー!」

かぱっ!と口を開くれいくん(仮)を足に乗せ歯を磨いてあげる。

「はい、くちゅくちゅぺっ、してね。」

私の声に頷き口の中の唾液と泡を吐き捨て水で口を濯ぐれいくん(仮)。あー、もう何しても可愛い。子供って可愛いなぁ。これが自分の子供だと尚更可愛く見えるんだろうなぁ。

身支度が整ったのは出なくてはいけない時間の数分前。慌ててれいくん(仮)に膝掛けを掛け直してあげて抱きかかえる。それから急いで扉に鍵をかけ、急ぎ足で職場に向かう。...一応降谷さんのものであろうスーツにパンツ、靴は紙袋に入れて持ってきた。でも本当に降谷さんどうやって帰ったのかな...。...捕まってないかな。そりゃ服着るのも忘れるくらいだし自分の子供も忘れちゃうよね?...そうだと言って。私だったらこんな可愛い子、何を忘れても忘れて帰らないけどな!!!



小さくて軽いとはいえ子供を抱え歩いて登庁は大分きつい。最近内勤多かったし...。いや、言い訳にもならない。風見さんに呆れた顔されちゃう...。そんな事を考えながら職場の扉を開ける。

「お疲れ様でーす。」

その瞬間そこそこ賑わっていた室内の空気が凍る。

「お、おま...」
「え、何?」
「隠し子?」
「確実父親降谷さんじゃねぇか...」
「え、どゆこと...」
「いやその前にあいつ降谷さんとやっちゃってるのか...。」
「誰ですか今言った人!!」

あまりの言い草にびきり、と青筋を立てる。つーか、子供いるわけねぇだろ。この子3歳ですよ!?それならこんな忙しい職場にいるわけがないんですよ!!降谷さんなんて昨日初対面だわ!!あんなイケメンが私相手にするわけないでしょ!!言わせんな!!流石に先輩方にこんな暴言を吐くわけには行かないので唇を噛んで怒りを堪える。それに知らない人に囲まれて怯えて私の首に抱きついていたれいくん(仮)が顔を上げて此方を伺ってくる。

「なまえちゃん、怒ってるの?」
「そう、このお、じ、さ、ん達が失礼なもので。」

態と強調して言えばれいくん(仮)がおじさんたち?と言いながら周囲を見る。それに顔を青くするもの、胸を抑えるもの、両手で顔を覆うもの。分かる。こんな小さな子におじさんなんて言われたら心が抉られるよね。まぁ、顔を青くしてる人は多分彼の顔が似すぎてて他のことを思い出したのだと思う。その気持ちわかる。1人うんうん頷いていると奥からドタバタと音がして風見さんが駆け寄ってきた。

「みょうじ!その子供は...。」
「風見さんー!聞いてくださいよ〜!」

それにしてもあんなに潰れていたのに次の日には回復って風見さんもなかなか凄いなぁ、と考えやながら焦燥の滲んだ顔をした風見さんに私も少し駆け寄る。動いた私に驚いてかきゅ、っと首に回る手に力が入る。それに構わずぐっと片手で風見さんの腕を引き屈ませる。それから内緒話をするように小さな声で耳打ちする。

「降谷さん、昨日うちで飲み直したんですけど自分の子供置いて帰っちゃって。」
「は??」

心底意味がわからないというふうに目を剥く風見さん。そんな私たちを興味津々で見てくる皆さん。うんうん、わかる〜!私も他人だったらそうなってた〜!数秒固まっていた風見さんは意識を取り戻したのか1つ咳払いをしとにかく移動しようといって他のみんなに職務に戻るように告げた。それから風見さんは私を引き連れて降谷さんのデスクに向かった。

「此処、私が入っていいんです?」
「問題ない。まず君が見られないようなものは此処に置かない。」
「...なんか言葉に棘ありません?」
「気のせいだ。」

そういって眼鏡のブリッジを押し上げた風見さんはで?と表情を硬くする。

「降谷さんは独身だが?」
「え?じゃあ未婚のまま子供だけ産ませたんですか?最低。」
「...子供も居なかったと記憶している。」
「えー、やっぱ隠し子だったんですかねぇ。じゃあ初対面の私の家に連れてくるってなんなんですかぁ?」

ねー、れいくん?と腕の中を見ればねー?とご機嫌に同じように首を傾げてくれたれいくん(仮)は本当に天使...。昨日の登庁してきた時の降谷さんと血が繋がってるなんて信じられない。

「...れいくん?」
「あー、名前を聞いてもお父さんの名前しか答えてくれないんですよねぇ。」
「ぼくがれいくんだよ!」

お父さんじゃないよ!とむぅ、と口を尖らせてれいくん(仮)が私に抗議してくる。怒った顔すら可愛いなんてどういうこと!?ほんと癒し〜、と怒るれいくん(仮)の頬をぷにぷにしていると難しい顔をしていた風見さんが顔を上げる。

「...警察病院に連れていこう。」
「え?何でですか?もしかして降谷さん病院に居るんですか?いや、もしかしてれいくんって病気なんですか!?私今日朝おにぎりとサンドイッチ食べさせちゃったんですけど大丈夫ですかね!?」
「違う。」

冷ややかに私を見た風見さんが溜め息を吐く。

「...調べてもらうんだ。」
「何をですか?」
「色々だよ。」

もしかしたら、と呟く風見さんにはぁ?と眉根を寄せる。要領を得ない返答に納得がいかず口を尖らせそうになる。が、流石にここでこんな態度をしてしまうほど子供ではない。仕方なく分かりましたと返してれいくん(仮)を風見さんに渡すべく持ち上げる。そして風見さんも彼を受け取ろうとしたその瞬間。

「や!」

べちん!と風見さんの手を叩き落としたれいくん(仮)。おぉ!?どうした!?

「なまえちゃんがいい!おじさん、や!」

ぴしゃり、と風見さんが固まる。あぁ、さっきの言葉覚えちゃったかぁ。これ降谷さんに怒られないかな。いやでも服忘れて帰るような人に怒られても痛くも痒くもない。...かもしれない。

「...みょうじ、車を出す。一緒に来い。」
「...分かりました〜。」

心做しか哀愁が漂うその背中を見て涙が出そうになる。風見さん、ごめんなさい...。でもほら!見た目より若いし!出世してるし!ね!?ほら元気だして!とは思いながらも何も言わない。流石にそんなこと言えないわ...。ほんとごめんなさい...。




「は??なんて??」
「...みょうじ。」
「いやだって。え?風見さん聞き間違えました?それとも私が聞き間違えてます?働きすぎ?それともお酒がまだ入ってるんですかね?」
「違う。」

重く長い溜息を吐いた風見さんがもう一度同じ言葉を繰り返した。

「あの子供は正真正銘降谷さんだ。」
「...。いやいやいや、そんなそんな。」
「DNAが完全に一致した。間違いはない。」
「いやいやいやいや。」

何回聞いても信じられない。

「風見さん、知ってます?人間の肉体って逆行しないはずなんですよ。」
「...いや。」

私の言葉に気まずそうに目を伏せ唇を噛んだ風見さんが1度目を瞑る。

「...以前黒の組織にそのような薬が開発された。実際は死に至る薬が起こした突然変異的な効果として幼児化があったようだが。それにあれは精神面まで幼くなるものではなかった。」

絶句して風見さんを見る。まさか終わったはずの事件の組織が関係してるのか?

「え、じゃあ降谷さん薬飲んだんですか?」
「いや、飲んでいないはずだ...。しかし、もしかしたら...。」

そう言って長考し始めた風見さんから視線を外す。彼の話が本当なら大変なことだ。正直話のスケールが大きくて意味を半分くらいしか理解出来ていない気がするがそれでもこれがとても大変な事になっているということは分かる。...もしかして最後に会った私が薬飲ませた容疑者とかにならないかな?あれ?これもしかしてヤバイ状況なのかな?えぇ*〜*??私何にも知らないんですがぁ!!??え、まじ?やばくない?えぇ...。

「...い?みょうじ聞いてるのか!?」
「はぇ?」

トリップしていた意識が戻ってくる。風見さんに肩を揺すられていたらしい。

「すいません、なんですか?」
「だから、」

つい、と眼鏡のブリッジを風見さんが押し上げる。

「安室透の事や降谷さんの職務についてはこちらが何とかする。君は小さくなった降谷さんの面倒を見てくれ。」
「...は?」

言われた意味がわからずきょとんと風見さんを見つめる。何言ってるんだこの人。

「幼くなった降谷さんは今のところ君以外に心を開かないんだ。今朝の様子を見ても君も降谷さんと居るのに抵抗がないようだし問題ないな?」
「いやいや、問題しかないですよ!」
「問題ないな????」
「いや、ほら...。降谷さんの原因私かもしれないし良くないんじゃないですかね!?」
「問題ない。だから...問題ないな??」
えぇ、圧がすごい...。



それからなんだかんだ仕事などを理由に断ろうと試行錯誤したが今回ばかりは風見さんが強かった...。

「今日からおせわになりまーす!」

えへへ、と笑ってぺこりと笑うれいくんは可愛い。可愛いのだけど。

「なーんでこうなったのかなぁ。」

項垂れる私に風見さんが諦めろと肩を叩いた。

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