バルク、上げた背中と歩幅






「なんで嘘つくん」


まーた始まった。まーたお得意の決めつけだ。
こいつはいつもいつもこうやって自分の有利な結論ありきで話を進めようとするのだ。


「わかってるんやで全部」


何がわかってるってんだよ。
何もわかっちゃいないよ。
俺だって自分のことすらよくわからないってのにこんなやつにわかってたまるかよっての。


「ミコちゃんあれからずっと泣いてるやんか。下着やって高いんやで。あんたわかってんのほんまに?」


ふーん、知るか。わかるわけないだろうがそんなこと。それにミコちゃんが泣いてる事とこいつと、一体何の関係があるっていうんだよ。
ほんとたまには1秒だけでも考えて話せ
ブタが。あぁ、クソ。


「さっきからなんで黙ってるん?なあ。なんか言うたら?口ないんか?ええっ?聞いてんのんかっ!?ええっ!」


はーいはいヒートアップしてきましたよ。
ここまで全部わかってました俺には。
このブタにはわからないんだろうけど俺にはわかってました。
一人で喋って一人で血圧上げてキーキー喚き出すんだよこいつみたいなのは。
まーじで例外なくこういう生き物なんだよなこういうブタって。はぁ〜ぁっと。


「もうええわ。もうわかった。ミコちゃんのお母さんに電話するからな。ええんやな。」


はぁ?なんだこいつ。まじで馬鹿か。
ミコちゃんのお母さん一番関係無いだろ。
クソッ、偉そうにしやがって。
ええんやなって何がだよ。わかったんじゃないのかよ好きにしてろよブタが。
クソッ、やめろよ。


「はぁ…あ、もしもし?うんん…今な、話してんねんけど、うん。でも、全然あかんわ、ずっと黙ってんねん。うん。うん…。そんでも、それよりミコちゃんな、大丈夫?ごめんなぁ、ほんま。うん…ううん、ちゃんと謝らせるから。ごめんな。」


ほんっと頭悪いなこのブタ。
保護者ぶって勝手に謝って、常識人ぶってれば正義が得られると思ってるんだよな。
間接的な被害者面してサァ。はいはい。
俺な〜んも喋ってないのに話進んでいってるし。はぁ〜ぁ、わけがわからん。いいわもう。


「ほんま…。あんた、何でそんなんやの?なんか嫌なことでもあるんか?あったんか?今まで。なんかあるんやったら言うてみいや。ハッキリ言うてくれなわからへんやんか。なあ。」


はい〜これもわかってましたと。一旦冷静になったふりね。あーるある。ふぅ。
でも上から目線なのは相変わらずですね、クソブタが。妄想もここまで行くとおめでたいよほんと、ハッ。お次は泣き落としですかねぇ。猿芝居お疲れ様ですぅー。




「そうか。もう限界や。ちょっとあんたのクローゼットの中、見せてみ。」





ギクゥー! ギクゥー ギクゥー ギクゥ-

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