「好きって言ってよー!」
「………」
なんでこの男だったんだろう
俺の脳裏に素朴な疑問が浮かび上がる。
見た目はイイ方なんだろう、タイプではないけれど。
優しいからだろうか、なんでも言うことを聞いてくれるからだろうか、面白いからだろうか、俺を甘やかしてくれるからだろうか、なんだかんだ頼りになるからだろうか?
「…ありゃ」
好きじゃん、俺。
今言ったところが、俺がスンチョルを好きな理由じゃないか。…結構あったわ
「ん?なに?」
「…別に」
「なになになに?なーにーー!!」
「スンチョル?」
「ん!」
「う、る、さ、い♡」
「可愛く言うなよ、可愛いんだから!!」
甘い。ものすごく甘い。
俺が言うのもなんだけど少し甘やかし過ぎだと思う。
可愛い、という言葉はこれまた自分で言うのもなんだけど言われ慣れていて、
それでも彼に言われる時だけキュン、と音を立てる俺の心臓が不思議でならない。
彼にこそ、言われ慣れていると思うのに。
それなのに一向に慣れてくれないのがとても不思議だ。
顔に出さないのは得意な方だから、まさか俺が毎度心臓を揺らしているだなんて、この男は露ほども悟っていないだろうが。
「シュアってさー本当に俺のこと好き…?」
「うん」
「え!?」
「え」
「…いや、まさか即答されるとは思わなかったから」
「なに?」
「いや!?いやいや…え、…うれ、嬉しい」
「……」
好きだよ…困るくらい。
優しくしてくれるから一緒にいるのか
甘やかしてもらえるから一緒にいるのか
頼りになるから一緒にいるのか
俺が彼といる人生を選んだ理由はいくつか思い付くが、あらためて考えると思った。
この男は、俺のことがとても好きなんだ。
そして俺は、
俺のことがとても好きな彼のことが、好きなんだ。
「スンチョル」
「…はい…」
「ありがとね」
「へ?なんかしたっけ俺…」
「好きになってくれて」
「……」
「ありがとう」
「……な、なんでお前…そゆこと言うの!?居なくなんの!?泣くよ!?」
「なんでだよ馬鹿」
あぁ想像以上にうざい反応だった…
だけど、いつも彼の愛に沢山助けて貰っているから
たまには言葉にしなきゃいけないね、って
俺、偉くない?
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