空条兄弟のニューイヤー


◇名前変換なし。4部前くらい。


「久しぶりに餅が食いてぇな〜」

「今まさに飯食いながら言うことか?」

「いやぁ、教えてもらったこの…ホッピン・ジョン?って豆料理もうまいけどさ…やっぱ日本育ち的には正月つったら餅が食いたくなるんだよ。え?つーかお前は逆に食いたくならねぇの?」

「…まぁ、」

「だよな〜!食いたくなるよな、磯辺焼き」

「は?そこは雑煮だろ」

「えぇ、雑煮って死にそうになるだろ。俺はあの磯辺焼きの海苔と醤油のハーモニーを推すぜ」

「雑煮で死にそうになるなんざ、年寄りかよ」

「承太郎、お前…餅を笑うヤツは餅で泣くことになるぞ」

「餅は笑ってねぇし年寄りも笑ってねぇよ(兄貴を笑っただけだ)」

「そうか。…んん?」

「(…気づいたか?)」

「そういや、徐倫ちゃんはまだ日本で正月迎えたことってないよな?」

「…そうだな」

「じゃあ餅を含めて日本の正月を知らないわけか。ちょっと寂しい気がするな」

「いつかは日本の実家で過ごす機会もくるだろ」

「『くるだろ』って、なんで若干他人事なんだお前は。…よし、徐倫ちゃんにお年玉をあげよう」

「またあんたは…」

「おぉい!まだなんッも具体的な話してないだろ!?なんだよその顔?!」

「兄貴から何かを『贈る』話は、もうだいたい先が読めちまうんだよ」

「フッ、弟よ…お兄ちゃんを馬鹿にするなよ。こっちだってな、お前が言いそうなことくらい想像できるんだぜ」

「ほう…?」

「正直お年玉の相場は把握できてねぇ。が!お年玉イコール現金手渡しの概念を取っ払えばいいだけのこと!」

「おい、既に雲行きが怪しいことに気づけ」

「ここに、徐倫ちゃんの将来のために俺が個人的に貯金している口座のキャッシュカードがある。これを一時的に渡して好きなものを買ってもらえば、」

「それは最早お年玉じゃあねぇだろうがッ!」

「いってぇッ!?料理の豆を撃ち込むな!つーか硬くないのにめちゃめちゃ痛いぞ、なんだこれ??」


ホッピン・ジョン:豆やベーコン、刻んだタマネギなどを入れた炊き込みご飯的なもの。




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