キラーの兄貴に突撃(物理)誕生日
「誕生日おめでとうキラーの兄貴ィイイッ!!」
バシ…ッ!ダァンッ!
「…なまえ、どういうつもりだ」
「ふっ、流石キラーの兄貴だぜ。わたしの奇襲にたじろくどころかいなして地面に縫い付けるたぁ…まったく恐れ入ったね」
「クルーに奇襲をかけて来るお前にこそおれは恐れ入っているんだが」
「まぁ待ってくれよ兄貴。これはわたしなりのお祝いなんだ」
「おれにそんな趣味はない」
「わたしは兄貴ならいいぜ…。……いや、そういうことじゃなくてだな…おい兄貴、やめてくれ。ドン引きするのはやめてくれ。流石に傷つく」
「…おれの顔見えないだろう」
「見えなくても兄貴のことならだいたい分かる」
「おれにはお前の考えていることが分からない。…何を思って奇襲という奇行に出たのか説明してもらおう」
「兄貴、今日誕生日だろ」
「…そうだな」
「他ならぬ兄貴の誕生日だ。盛大に祝いたい。だが、兄貴は色も酒もそこまで興味ないだろ。そんで物欲も薄い」
「…否定はしない」
「そこでわたしは考えた。兄貴は何をしたら喜ぶか」
「それで?」
「戦闘だ!兄貴は敵と戦ってる時が一番輝いているとわたしは思う!だからわたしの成長を見せると共に兄貴に楽しんでもらえるようにしたかったというわけだ!」
「…」
「まぁ結果は残念ながら瞬殺でこのザマだが…」
「…なまえ、お前は…、」
「ん?なんだ、兄貴」
おれをなんだと思っているんだ。
「…いや」
そう喉まで出かかった。
…けれど。
「気持ちだけ受け取っておく」
あながち間違っていないじゃないか。
「もうやるな。…殺しかねん」
なまえ、おれはお前が憧れるような存在じゃない。
「…ふはっ!」
「…なまえ?」
「兄貴が殺しかねないなんて…さいっこーの褒め言葉っスよ!」
「…、」
その真っ直ぐな笑みは…おれには眩しすぎる。
「とりあえず改めて…誕生日おめでとうございまっす、キラーの兄貴っ!」
「……ああ、ありがとう」
Happy Birthdayに目を逸らす。
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