キッドに意見を求める


◇イメージでは高校生。


「キッドキッド!」

「あー?んだよなまえ」

「あのね、こっちの服とこっちの服、どっちがいいと思う?」

「はぁ?そんなもん、お前の好きにすりゃいいだろ。俺に聞くな」

「どっちも好きだから自分じゃ決められないの。だからナウでヤングなキッドの意見を聞かせてほしいの」

「お前いくつだよ」

「え、同い年じゃん、何言ってるの?頭沸いた?」

「沸いてねえ!お前が時代錯誤な言葉使うからだろーが!」

「今、昭和っていうかレトロな感じが流行ってるみたいだし、むしろ流行の最先端だと思うんだけど」

「間違ってる。ぜってー間違ってる」

「そんな事より、これ!どっちがいい?」

「あー、じゃあそっち」

「…本当に?こっちでいいの?」

「なんなんだよさっきから!俺ぁ女じゃねえんだ、分かるわけねーだろ!」

「別に一般的な女の子のセンスを求めてるわけじゃないよ。キッドが、どっちを好きか聞いてるの」

「…はぁ?俺の好みってことか」

「そう。だって今度のお休み、遊びに行く約束したでしょう?」

「ああ、バイト先で映画の割引券貰ったからな。…て、そういうことかよ」

「そういうこと。一緒に歩いても恥ずかしくない恰好を、キッド自身に選んでほしい」

「…別に、服装なんざなんでもいい」

「学校指定のジャージでもいいの?」

「極端すぎだろ!つか、逆にお前それで行けんのかよ」

「…行けないことはないけど、行きたくはないかな」

「なら言うなよ」

「例えばの話よ」

「俺は別に、お前と歩いて恥ずかしいと思うことはねえよ。…常識の範囲内ならな」

「…ジャージでも?」

「そうだな、別にいいんじゃねえか」

「わたしは恥ずかしいけどな…」

「んだよ、俺がジャージはアウトなのか」

「だって、それだとわたしばっかり張り切ってるみたいじゃない?」

「…張り切ってくれんの、お前」

「うーん、けっこういつも張り切ってる、つもり」

「…、」

「うぁああ!恥ずかしいから無言になるのやめてぇっ」

「…ばっか、お前…マジで、お前…ばかじゃねーの…」

「ひ、否定はしないけど、ちょっと傷つく…」

「やっぱ駄目だ、俺…お前と居るの恥ずかしいかもしれねぇ」

「…えっ」

「心臓やべぇし、くっそあちぃんだよ、ばーか…!」

「わ、わたしも心臓やべーし、くそあつい!…キッドの、ばーか」




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