ストレイツォ師匠に日本式バレンタイン


◇名前変換なし。背景が現代。


「師匠!聞いてください、ストレイツォ師匠!大変です!カルチャーショックです!」

「やれやれ、また貴女はどこぞの異文化調査ですか。波紋の修行もそのくらい真剣にしてもらいたいものだ」

「うひぃ!でも師匠、わたしもこの間、水の上を歩けるようになったじゃあないですか」

「そんなものは初歩の初歩。…いっそ、地獄昇柱にでも…」

「わーっ!そ、それはご勘弁を…!修行ももっと頑張りますからぁ!…あっ、そうだ!日頃優しくご指導頂いている師匠に感謝を込めて、お渡ししたいものがあるんですよ!」

「渡したいもの?…もしや背中に背負っているその箱ですか」

「はい。…よいしょっ、と」

「…これは?」

「日本ではバレンタインデーに男性へチョコレートを贈る習慣があるのだそうで、わたしも師匠に感謝の意を込めて作ってみました!チョコレートで作り上げた師匠の胸像です!題して『チョコレイツォ』ッ!自信作です!」

「…貴女の意外な才能には驚きましたが、私自らがこれを砕いて食べろと?」

「えっ、じゃあ少し溶かしてきましょうか」

「そういう問題じゃあない」



チョコレイツォは弟子一同と美味しく頂きました。




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