バレンタインデーに承太郎へ兄貴から電話がかかってきた
『ハローハロー、俺、なまえだけど』
「なんだ、兄貴か」
『お、承太郎か』
「ああ。お袋なら今留守だぜ」
『そっか。そりゃあ残念だが、今日はお前に聞きたいことがあってな』
「おれに聞きたい事…?なんだ」
『日本は今日2月14日、バレンタインデーだったろ』
「?ああ…そうだな」
『ズバリ、お前今年は何個貰った?チョコレート』
「はぁ?まさか、んなこと聞くためにわざわざ国際電話かけてきやがったのか」
『いいから答えろ。何個だよ』
「…25」
『そうか、25か!ふっふっふ…勝ったッ!高3の時、俺は38だったからな!ははははは!』
ガチャンッ
ツー…ツー…
「あ、あの野郎切りやがった…ッ!なんだかよく分からんが腹立つ」
後日、手渡しで来た分は全部断っていることを知った兄貴は、今度は一人で悔しがっていた。
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