高校生がゲームしてるだけ


◇生存院と平和な日常。


「ああああ!負けたァアアッ!!」

「ふふ、惜しかったねなまえ」

「マジにギリギリだったぜ」

「ギリギリだったぜって…典明はともかく承太郎は今日が初プレイのはずでしょ?なんでギリギリ勝ってるの?おかしいでしょ」

「センスの差だな」

「ぐ…っ、ムカつく。けど初心者に負けたわたしが何を言おうとも負け犬の遠吠え。いいでしょう!約束どおりこのみょうじ なまえが明日使いっ走りになろうではないかッ!」

「おお、潔い。というか勇ましい」

「ただし、たばことかお酒買いに行かせるのはNGだからね、承太郎」

「何故おれ限定の注意なんだ」

「だって典明はそんなひどいこと命令しないもん」

「おい、こいつだけ余裕綽々で終わらせて高みの見物していたのを忘れていやしねぇか?」

「仕方ないだろ、僕んのゲームなんだから慣れていて当然さ。それにハンデだってつけたじゃあないか」

「典明がぶっちぎるのは最初っから分かってたしね〜。でも、次は負けないよ!」

「受けて立とう。いつでもどうぞ」

「あ、じゃあさぁ、よかったらこの持参のコントローラー、置いてってもいい?」

「え?別に構わないが…」

「よかった、ありがとう!毎回持って来るのもなんだし、やっぱゲームは誰かとした方が楽しいから!」

「あ、ああ…そうだね、うん」

「時間も時間だ。そろそろ帰るとするか」

「ほんとだ。もうこんな時間かぁ。帰って宿題やんなきゃ」

「邪魔したな、花京院」

「お邪魔しました!また明日ね、典明!」

「ああ、気をつけて。…また明日」



今までひとつで充分だったコントローラーが、まさか増えることになるなんて。
思いもしなかった。




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