自慢の艶やかな黒髪の毛先をくるくると指に絡めながら少女は笑む。 長い睫毛に縁取られた大きな瞳を瞬かせ、少女は言った。 「ごめんね、可愛くて」 開けられたロッカーから零れるその愛は、彼の気をどうしようもなく狂わせた。ああ、格好悪い。 「許さないよ」 本当に、格好悪い。死んでしまえばいいのに。
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