俺の名前は禪院直哉。この物語の主人公や。(※違います。)久し振りの登場やと思うやろうが、俺は呪術師を続けながらコツコツと同人作家活動を続けてきた。そんなある日、呪術界に激震が走った。それは理玖たんの訃報。俺はこの訃報が信じられへんやった。信じたなかった。こん時ばかりは筆を折るかと思ったわ。事実を確かめるために高専に乗り込んだ時は悟君と傑君になんでかボコボコにされてもうたけど、あの2人が理玖たんを失っても正気でおれるハズがない!甚爾君も普通やったし、あれだけ理玖たんとイチャコラちゅっちゅっしとった3人が、理玖たんの死をそう簡単に受け止められるハズはないんや!!ボコボコにされた俺は京都に帰った後、再び筆を執った。こないなところで筆を折ってたまるか言うてな。オタクいうのはな、推しが死んでも妄想の中でなんぼでも生存ルートを確立させて、幻覚吸って生きてく生き物やねん。正気に戻ったらあかん!!せやから俺も…!
「理玖たんは生きてる…!俺の心の中で生きてんねん!!理玖たあああん!!俺はやったるでええええ!!!」
俺は理玖たんの同人誌を描き続けた。
「もしもし、萌舞男氏?この前話した合同誌のことやねんけど、」
『これはこれは直哉氏!丁度俺もその話をしたいと思っていたところだ!』
萌舞男氏との合同誌の話はそれはそれは盛り上がった。俺は新キャラと理玖たんのカップリングを萌舞男氏に提案、萌舞男氏も興味があるらしく俺は合同誌でそれを描くことになった。選んだ相手は乙骨憂太や。タイトルは『世紀末リカンゲリオン』。物語はこうや。幼馴染を早くに亡くした主人公の『乙骨憂太』はある日、呪術高専で働く超遠縁の親戚の悟君に「一人は寂しいよ?」と書かれた手紙を受け取る。状況もよく分かってへんまま東京に出て来た乙骨は、同じく高専で働く甚爾君と待ち合わせしとったんやけど連絡が取れへんくなった。その上、突如高専に現れた『
「理玖たああああああああああん!!俺は信じとったでええええええええ!!!」
俺は禪院家の中心で理玖たんを叫んだ。禪院家の連中は俺の布教の甲斐あって皆理玖たん推しやからな。推しの訃報を聞いて落ち込んどった連中も、理玖たんが生き返ったっちゅう吉報に皆喜んどった。死んだと思てた推しが生存しとったっちゅう展開、オタクには激熱すぎるやろ!ネタが…!ネタが降ってきおったで…!!
「今の俺は無敵や…!!」
俺は思いつく限りのネタで理玖たんの同人誌を描きまくった!この20年近くで200冊は間違いなく描いてる。そんな俺がとうとう商業誌からスカウトされた…!なんでもスカウトしてきた編集者の1人が俺のファンらしい。俺が描く理玖たんの同人誌を読んでこれはええ!と思ったんやって。ちなみにその編集者の推しカプは伏黒恵×理玖たんらしい。おねショタからの年下攻めが好きなんやと。君、分かってるやん?正直商業デビューするかどうか俺は迷ってる。商業デビューして描くとなると、理玖たんは出せへんからな。俺はそれを編集者に相談した。
「商業やったら理玖たん描けへんやろ。」
「え?そんなことないですよ…!だってオリキャラですよね?!一次創作だと思ってたんですが、違うんですか?」
コイツ、理玖たんが実在することを知らへん…!?いや、そもそも理玖たんの存在を知ってて同人誌を描いてるんは俺と萌舞男氏だけなんやないか…?!だとすれば、商業デビューしても理玖たんを描き続けることができるんやないか…?!俺は考えた。もし理玖たんの話を同人誌ではなく商業誌で描ければ、理玖たん推しが増やせる…!そやけどカップリングは重要や!下手したらオタク同士の推しカプ戦争が起きかねへん。俺は決めた…!まずはハーレム展開に持ち込ませる…!理玖たんを取り合って皆でイチャコラさせんねん!それから誰か1人を選ばせる…!でもこれだと戦争が起きてまうのも十分承知や。そやけど、俺が公式として甚爾君×理玖たんのエンディングを描いたとして、それを見たオタク共が叶わへんやった悟君×理玖たんルートの同人誌を描いたりしてくれるかもしれへん…!そんなことないか?!いいや、あってくれ!!そういうわけで俺は商業作家デビューを果たした。俺も来たで、
「理玖たあああああああああん!!俺が来たでええええええ!!!」
そういうわけで、俺は商業誌で理玖たんを描きたいっちゅう話をしに、東京の高専に来たった。なんや、皆して同じとこにおるんか。気配が固まっとるな。俺は走って理玖たんの元へ向かった。
「げ、直哉君…。」
「理玖たん!!会いたかったで!!」
「あーうん、久し振り〜。」
「なんで直哉が来てんの?」
「こちらは今取り込み中なんだ。急ぎでなければ後にしてくれないか。」
「なにしに来た。」
早速悟君と傑君と甚爾君が理玖たんを守るように立った。なんやねんその俺が悪役みたいな反応…!他にも東京校の学長と、生徒らもおるんか。…なんや妙な気配の奴もおるなぁ、なんや?受肉体か?あ、あれは…!
「君、乙骨君やろ?」
「アナタは?」
「禪院直哉。真希ちゃんのいとこや。」
こんな所で乙骨君に会えるとは思うてへんやった!
「乙骨君と理玖たんの同人誌がビックリするほど売れてん。いやぁ、ほんまおおきに。」
「どうじんし…?え?売れた?なんの話ですか?」
「直哉君、まだ私で変なの描いてるんだ…?」
理玖たんが俺と乙骨君の間に割って入った。やっぱりこのカップリングも推せる…!
「変なのちゃうよ、理玖たん!俺はな理玖たん、自カプの素晴らしさを世に広めたいねん!!」
「直哉君…どうしてそんなオタクになってしまったの?」
「理玖たんがそうしたんやないか…!」
「覚えないんですけど…!ていうか自カプってなによ、誰と誰!?」
「そらここにおる全員が攻め!!理玖たんが総受けに決まってるやろ!!」
「アイツらなんの話してんだ?」
「さあな。」
「明太子…。」
「自カプってなん?」
「俺に聞くな。」
「それってもしかして、直哉君と私のカップリングもあるってこと…?」
「は?なに言うてんの、俺と理玖たんのカップリングなんて解釈違いやろ。」
「は?」
「え?」