仲良し兄妹がネズミーランドに行ってみた!


※夢の国に行くお話ですが、私自身夢の国に行った事が1度しかなく記憶も曖昧です。色々調べて書いてはいますが、実際に行ってみないと分からない事ばかりな為、ご都合要素満載です。あくまでフィクションとしてお楽しみください。キャラクターやアトラクションの名前等は1文字変えたり、アトラクションの内容を改変しています。何度も言いますがフィクションです。※








「るんるんチャンネルをご覧の皆さん、お疲れサマンサー!皆のお兄ちゃん悟だよーん!」
「お疲れサマンサー!皆の妹馨です!」
「はい、今日は僕たちなんと!なななんと!」

僕は持っていたCoProの自撮り棒を持ったままぐるりとその場を回って見せた。今日の撮影は野外、そしてなんと、

「ネズミーランドに来てまぁす!テンション上げて!イエーイ!」
「イエーイ!」
「今日は馨と2人でネズミーデートだよぉん♡」
「あ、デートじゃないです、遊びまーす!」
「んもう!馨!?デートでしょ!?」
「はい、入場しまーす!」
「あ、こら待ちなさい!僕ネズミー初めてだから迷子にならないように手ぇ繋いで♡」
「…もう、」
「はい、馨照れてまーす、可愛い〜♡」

カメラを馨に近づければ、ツンとしつつもちょっと嬉しそうに唇を噛む馨が映った。僕が自撮り棒を持って馨と手を繋いだまま入場ゲートに向かう。今日僕達がここに来たのは株主優待券を手に入れたから!ネズミーランドを運営する会社は親父の友人で、是非僕達に宣伝も兼ねて遊びに来てくれとわざわざ優待券を贈ってくれたのだ。それから何と僕たち2人には特別にVIP待遇してくれるらしい。正直長時間並んだりするの疲れるし、超助かる!レストランも気になる所を事前に予約させてもらえたし!

「はーい、僕達は今日優待券を頂いて優待入り口から入場しました〜!」
「どこから行こうか!」
「今日僕達は色々VIP待遇してもらえるらしいから、どのアトラクションも列に並ばなくていいんだって!」
「え、そうなの!?」
「ここカットするけど、親父の知り合いのさ、ほら、○○さんからそう言われた。」
「マジか、」
「あ、アトラクションの前にあれ買わないと。」
「え、なに?」
「ネズミーと言えば、カチューシャでしょ!」
「あ!危ない忘れる所だった!」

早速売店に向かいネズミー名物の耳つきカチューシャを買う事に。僕は馨を映しながら店内の様子もぐるりとカメラに収めていく。

「朝一でも結構人多いねぇ。」
「ほんとだねぇ!あ、カチューシャあった!」
「へぇ、結構種類あるねー。お、これなんて馨に似合いそう!」
「こっちお兄ちゃんに似合いそう!」
「あこっちもいい。」
「ねえキラキラしてるのもある!見て見て、どう?」

馨が手に取って頭につけたのはスパンコールがついたネニーちゃんのカチューシャ。最高。可愛い。スマホを取り出して写真を連写しておく。馨はちょっと恥ずかしそうに笑った。はああ、僕の妹いちいち可愛すぎじゃない?

「馨可愛い〜♡ふわふわもあるね!馨どれがいい?」
「私はねぇ、んー、お兄ちゃん私の決めて?」

馨がカチューシャを外して元の場所に戻した。ネニーも可愛いけど、馨にもっと似合いそうなのは…、

「あ、このふわふわのさ、キャラなんだっけ、」
「これシャリーメイじゃない?あ、じゃあお兄ちゃんタッフィーにしようよ!」
「いいねぇ!他欲しいのある?パスケースとか、」
「あ、ヘアバンドもある!」
「欲しい?」
「でもカチューシャがいい!」
「これも買っちゃお。あ、でも今買ったら荷物になるし、後でね。」
「パスケース買う?」
「これ買おうよ、ヂップとテール。」
「あ、いいねぇ!あ、お兄ちゃん可愛い〜!」
「馨も可愛い〜♡」

買い物を終えてその場でカチューシャを着けて行くことに。僕は馨にシャリーメイのカチューシャを着けてあげた。馨が僕にタッフィーのカチューシャを着けようとしたので、膝を曲げて目線を合わせる。髪の上から擽ったいカチューシャの感触。僕にカチューシャを着けてくれる馨がめちゃくちゃ可愛い。は、何この子僕の妹だよね、めちゃくちゃ可愛くない?いや知ってたけどさ。

「馨、可愛いよ。」

こつんと額をつけてそう言うと、馨は一気に顔を赤くしてサッと離れた。勿論カメラでちゃんと映してる!!馨は耳まで真っ赤になっていた。

「…お兄ちゃんも可愛い。」
「でしょ〜♡」

きゅるん☆とぶりっ子ポーズをしてみれば、馨はにやけそうな顔を我慢してるらしい。凄い唇むんってしてる。は、なにそれ可愛すぎるでしょ。カメラの前だからあまりデレデレしないようにしてるみたいだ。別にカットすればいいんだけどさ!?僕だってこんな可愛い馨の顔他の野郎共に見せたくないよ!?

「それじゃあ馨が乗りたいやつから乗っちゃう?」
「んー、じゃあね、まずは可愛い系から!」
「お、じゃあ馨ブーさんとか好きでしょ?バニーハントとかは?」
「あ、ブーさん好き!お兄ちゃんに似てるよね!」
「え、なにそれ僕あんなお腹出てないでしょ!?」
「違うよ、ハチミツとか好きじゃん。ていうか、お兄ちゃんの場合は甘いもの?お腹は関係ないよ?」
「んもう馨〜♡馨ったら僕のこと大好きすぎ♡」
「も、やだぁ、目立つから!」
「照れちゃって〜♡」

馨をぎゅうぎゅう抱き締めながら頬っぺたにすりすり。サングラスがずれたがそんなのどうでもいい。僕の馨が可愛い、それだけだろ。

「じゃ、行こうか僕のプリンセス。」

その場で片膝をついて馨の手を取ってちゅっとキスをしてみれば、馨はもじもじしながらも頷いた。

「…無駄にカッコイイ。」
「え?いつもカッコいいでしょ?」
「今ので台無し!」

そう言いつつも僕が絡めた指は解かず嬉しそうに手を繋ぐ馨。めちゃくちゃ可愛い。ここ自分用に動画カットしちゃおうかな…。馨が地図を広げて現在地を見せてくれた。ちょっと唇突き出てるの可愛い♡

「今買い物したのここでしょ?ブーさんはこっち!」
「お、『美女と野次馬』あるじゃん!馨これも好きでしょ?行こうよ!」
「行く!」

2人で手を繋いで歩いていると、僕達を見る周りの視線を感じる。うんうん、わかるよ、僕と馨がお似合いだって見てるんだよね!お、美男美女カップルって聞こえた。分かってんじゃん!

「ヤバい、るんるんチャンネルの2人じゃない!?」
「わ、マジだ!悟君カッコいい!!てか背高っ!」
「え、え、撮影?追っかける?」
「え、ヤバい、大丈夫かな?映り込んだりして!」
「てかマジで手繋いでる…!あれ妹でしょ?」
「そうそう、馨って妹、悟君がシスコンでさぁ、」

こそこそと僕と馨の話をしながら追いかけて来た2人組、リスナーか…。馨の手に少し力が籠るのを感じた。

「馨、」
「大丈夫、気にせず行こう!デートでしょ?」
「…馨がそう言うなら、僕は何も言わないけど…。ていうか今すぐ追い払うよ。」
「いいって、気にしてたらキリがないし、」
「…馨、」
「ん?」

グッと手を引いて腕の中に馨を閉じ込める。後ろで小さく聞こえた悲鳴。

「ほんと僕のお姫様は可愛いねぇ!世界中どこ探しても馨より可愛い女も綺麗な女も僕が好きになる女もいないよ♡ていうか馨以外の女は全員滅べばいいと思う。」
「ちょ、いきなり大声で何言ってるの!?」
「えー、何ってほんとの事言っただけ!僕のお姫様は世界中でたった一人、馨だけだよ♡」

ちゅっとほっぺにキスをすれば、馨は両手で真っ赤になった顔を覆った。僕達をつけていた2人組は静かになった。ちらりと視線を向けてひと睨み。いくら僕らのファンであれ、俺の馨を傷付けるようなファンはいらねぇんだよ。

「馨、ちゅーしていい?」
「はぁ!?」
「ちゅー♡」
「も、もう!ダメだってば!いいから早く行くよ!」
「ちぇ〜。」

うん、ちょっと機嫌戻ったみたい。僕の手を引っ張って早足で歩く馨。ホント、可愛い妹で可愛い彼女だ。

「お兄ちゃん、」
「んー?」
「…ありがと、」
「なんの事?」
「…ふふ、」
「なぁに馨、ニヤニヤしちゃって〜♡」
「なんでもない、」

『ブーさんのバニーハント』に着いて、絵本を切り抜いたような世界を歩いて行く。最奥に着いて僕達に掛け寄ってきたキャストさん。

「お待ちしておりました、五条悟様と五条馨様ですね!」
「そうでーす。」
「こちらへどうぞ!」

僕と馨は顔パスでアトラクションに通してもらった。流石夢の国。僕達が今日来ることも事前に知られているからか、スムーズにアトラクションの乗り物に乗せてくれた。本来撮影は禁止されているけど僕達はいいらしい。特別待遇様様だ!

「わ、動いた!」
「おお〜、」
「あ、見て見てブーさんいる!風船で飛んでる!可愛い〜!」
「僕の方が可愛くない?(きゅるん☆)」
「………ブーさん可愛い〜!」
「ちょっと馨?!」

くまのブーさんがバニーハントしてる様子を見てはしゃぐ馨を映しておく。僕の視線はずっと馨だ。だってはしゃいでる馨がいちいち可愛いから。そしてこのアトラクションはバニーハントだ、バニーハント。ひたすら追っかけ回されてるバニー(僕は名前まで知らないけど黄色いうさぎ)とそれを追いかけるくまのブーさん。なかなかに鬼畜なアトラクションが終わって、馨はご満悦。可愛い♡再び手を繋いで今度は僕が気になった『美女と野次馬』に向かう。滝のあるお城の中に入って、順序通り歩いて進んでいく。壁に掛かった絵画や並んだ鎧達。バニーハントの時同様にお城の中も映しつつ、しっかりと馨をカメラで映した。勿論内カメで撮ってるから自分も映ってる。アトラクションの入り口について『美女と野次馬』のあらすじが流れ始めた。

『昔々、遠い国の輝くお城に、若い王子様が住んでいました。』
「王子様だって。僕の方が絶対イケメンだよね。」
「お兄ちゃんしーっ。」
「可愛い♡」
『王子様は何でも思いのままにできましたから、すっかり我儘になり、優しさを失っていました。』
「僕は優しいし我儘じゃないよね?」
「え?」
「え?」
「お兄ちゃん優しいなら静かにして。お口チャック。ん。」
「はーい♡」

ジジジ、っと唇をチャックで閉めるフリをした馨が可愛くて、僕はデレデレしながら真似をした。あらすじはどんどん進んでいく。なんでも王子様は魔女に魔法を掛けられて、恐ろしい野次馬になってしまったと。野次馬になった王子様は魔女が置いていったスマホのバッテリーが無くなるまでに“真実の美女”を見つけて写真を撮らないといけないらしい。…なんだそれ。乗り物に乗ってアトラクションを進む。野次馬がひたすら美女をストーキングして写真を撮ってるのを見ながら僕は苦笑い。馨はネズミー作品が好きだからテンションが上がってきゃあきゃあはしゃいでいる。野次馬の王子様にストーカーされる美女の歌を聴きながら流れる景色を映しつつ、やっぱり僕は馨をずっと見ていた。何がどうなってそうなったのか、辿り着いたフロアで美女と野次馬がダンスをしている。

「ねーねー馨、何がどうなってああなるの?」
「帰ったらDVD貸してあげるから見て。」
「ちぇー。お、終わった。」
「うーん、楽しかったぁ!次どこ行く?」
「ここから近いのだとなに?」
「この辺は食べ物とか売ってるよ。あっち側は『ボーンテッド骨抜きマンション』とか『空飛ぶダンプ』とか?それとももう絶叫系行っちゃう?」
「待って、『空飛ぶダンプ』ってなに!?」
「何って、そのままの意味だけど…。」
「ダンプってダンプ!?」
「世界で一台しか空を飛ぶことができないダンプ!」
「ダンプカー…!!それもう事故でしょ!!」
「あ、ほらあそこ!チュロス買えるよ!」
「お、食べよう!!」
「乗り物はお兄ちゃんが気になったやつに乗ろうよ!私真希ちゃんと真依ちゃんと何回も来てるし!」
「僕は馨が楽しそうな顔が見れればそれでいいから。」
「…そう?」
「ちなみに真希真依と来た時もそんなにはしゃいでるの?」
「うん!」
「僕以外にそんな可愛い顔見せないで!!」
「ぎゃあ!動画投稿してる時点で無理でしょ!」

馨をぎゅううっと抱きしめる。真希真依からは馨の写った写真全部買うか…。

「も、もう、早くチュロス買おうよ!」
「うん、行こうか僕のお姫様♡あ、間違えた、プリンセス♡」
「…ちょっと恥ずかしくなってきた。」

ネッキーの形をしたチュロスはそれぞれ味違いを買って、あーんしながら互いに食べた。馨はチュロス1本食べるだけでも幸せそうだ。

「じゃあ次は絶叫系を乗っていくよ!」
「イエーイ!」
「馨、ここは何?」
「『スプラッターマウンテン』です!」
「いやー、名前ヤバいねー、」
「名前の通り血の海を走ります!沢山返り血浴びれるよ!」
「それもうアウトでしょ!」

早速アトラクションに乗りこんで血を見立てた赤い水の上をゴンドラが進んでいく。どうやらアトラクションの記念に写真を撮られるらしい。

「どこ!?どこで撮るの!?」
「もうすぐ!」
「うおわっ、飛沫掛かった!」
「きゃあああ!」
「うわあああ!」

ザブンと赤い水の中に突っ込んだゴンドラ。飛沫が頭上にまで跳ね上がってぱたぱたと降り注ぐ。馨を見れば髪にも頬にも服にまでも赤い飛沫を浴びていた。

「楽しかったー!」
「楽しかったねー!でもすっごいスプラッターだねぇ!馨殺人鬼みたいになってるよ?」
「お兄ちゃんもなってるよ?」
「これ大丈夫?コンプラ引っ掛かんない?」
「多分大丈夫!」
「ほんとに!?」

血飛沫を浴びたまま、さっき撮られた写真を確認しに行った。馨も僕もすっごいいい笑顔だ。いや事案でしょ。写真は買い取るけどさぁ!?

「馨、折角だからお色直ししない?」
「お色直し?なんか着替え持って来たの?」
「いや、特別に準備した物があるから、それに着替えよう!じゃ、行くよー!」

馨の手を掴んでその場で一緒にジャンプをした。よし、着替えるし、一旦カメラ切るか。

「どこ行くの?」
「一旦ホテル行く。泊っていいらしい。」
「えっ、ホテルもいいの!?ヤッター!」
「んじゃ、とりあえず着替えるか。ホテルってどこ?」
「あ、一回出ないと。あっち!」

馨に手を引かれてホテルのある方へ向かう。嬉しそうに笑う馨が可愛い。ホント俺の妹可愛すぎじゃね?

「馨、部屋ついたらシャワー浴びようぜ。流石にこのまま撮れねぇし。」
「そうだねー。後にすればよかったね!」
「いや、大丈夫。特別待遇のおかげで大して並んでねぇし、時間まだまだあるし。」
「ていうかお兄ちゃんも私と何回も来てるのに、なんで初めて来たフリしたの?」
「ん?その方がいいじゃん、デートっぽくて。」
「『美女と野次馬』だって一緒に何回も見たくせに。」
「いーの。ネズミー来た事ねぇ奴も見るかもしれねぇじゃん。そういった奴らの目線で楽しむのも必要だろ。」
「…なるほど…、御見それしました…。」
「うむ、苦しゅうない。」

ホテルについて受付に向かうとスイートルームのキーを受け取った。最上階にあるスイーツルームに入ってテーブルにカメラを置いて馨を抱き締める。馨の首に顔を埋めて大きく息を吸い込んでその匂いを堪能した。

「あぁ〜、マジで落ち着く。」
「もう、いきなりびっくりするじゃん。」
「やっぱ人多すぎだろ。疲れるわ。」
「そうだねー、リスナーさんもちらほらいたみたいだし。」
「流石に最初の奴らみたいに追っかけて来なかったけどな。」
「ごめん、動画のネタにしようなんて言わなきゃよかったね。」
「あ?関係ねぇよ。撮影じゃなくても俺らに気付くやつらいるだろ。目立つし。」
「そうだけどさぁ、」
「それより、ん、」

馨の顔を覗き込んで唇を突き出す。馨は小さく笑って俺のサングラスをそっと取り上げた。唇に触れた柔らかい感触。ちゅっちゅっと何度も触れるだけのキスをしながら、じっと馨を見つめた。目が合えば馨がくすくす笑う。あーマジでその顔好き…。正直今すぐ押し倒したい。でもまだ撮影残ってるし…我慢だ。唇が離れて馨はまた俺にサングラスをかけ直した。

「そういえば着替えってなに?」
「あー、そっち、クローゼットに入れてもらった。」
「なになに?わぁ!?制服!?」
「そ。俺らの学校の制服出せねぇから、歌姫に用意させたなんちゃって制服!」
「可愛い〜!」
「ちゃんとるんるんチャンネルのロゴ入ってんだぜ。」
「えっ!?あ、ほんとだ!!凄いお金掛けたね!?」
「これで制服えっちもできるじゃん?そりゃ金掛けるだろ。」
「聞かなきゃよかった…。」
「じゃ、シャワー浴びて着替えるか。」

『スプラッターマウンテン』で浴びた返り血を流すべく服を脱ぎ始めた俺を見て、馨はちょっと恥ずかしそうに俺の名前を呼んだ。

「ん?」
「…一緒に、入った方が、時短にならない?」
「…馨が俺に襲われても文句言わねぇならいいよ。」
「おっ、襲うの!?」
「は?襲うだろ、何言ってんの?ついでにゴムもある。」
「なんで持って来てんの!?」
「泊まるんだからするだろ、セックス。」
「もう!」
「はいはい襲わねぇからさっさと入るぞ。」

シャワーを浴びて浴室から出ると、事前に歌姫に準備させておいた荷物から替えの下着と馨のメイクポーチを探して渡した。正直めちゃくちゃセックスしたかった。まあ夜するけど。

「え、待って、既に諸々準備済み!?」
「泊まっていいって言われてんだから準備すんだろ。」
「私にも事前に言ってよぉ!」
「メンゴ!」

身支度を整えて制服姿で部屋を出る。鍵は制服のポケットに入れて馨と手を繋いでさっきジャンプしたところまで戻った。録画を再開して、またジャンプでスタート。

「はいっ!というわけで着替えて来たよー!」
「制服でーす!」
「勿論僕達の学校の制服じゃないので、特定しようとしてもできませーん!なんとこの制服、るんるんチャンネル特別仕様!ほらここね、ロゴ入ってます!」
「るんるんチャンネルって書いてあるの、凄くない?可愛い!」
「馨可愛い〜♡ん〜っま♡」
「わっ?!」

馨のほっぺにキスをして次のアトラクションを目指す。

「次は『ビッグサンダー魔運転』に来ましたー!」
「これはどんなアトラクションなの?」
「魔改造された列車に乗るアトラクションです!」
「何魔改造って!?」
「レッツゴー!」

その後も色んなアトラクションに乗って、気付けばお昼。予約しておいたレストランでスペシャルコースのオードブルを食べた。デザートまで堪能して今度はパレードを見たり、隠れネッキーを探したり。

「お兄ちゃん私トイレ行きたい…。」
「ん、じゃあ近い所行こう。」
「あ、あそこにある!」
「僕も行っておこうかな。じゃあそこで待っとくから。」
「うん!」

カメラを一旦止めてトイレの前で馨と別れた。用を足して戻ると馨はまだ並んでいた。

「馨〜、」
「わ、なに!?何で列まで来ちゃうの!?」
「だってなげぇもん。一緒に並んで待っちゃダメ?」
「いやダメでしょ!いいからあっちで待ってて!目立つ!」
「ちぇ。」

仕方がないので待ち合わせ場所にしておいたベンチで待った。スマホでJwitterを開いてエゴサしてみれば、やっぱり俺らを見たってやつらがジュイートしていた。

『るーちゃん@〇/×ネズミー行くよ:るんるんチャンネルの2人ネズミーで見た!悟君めっちゃ背高かくてめっちゃカッコよかった!馨ちゃんめっちゃ顔小さい可愛い!お2人共美男美女で眼福でした…声掛ける勇気はない…(>_<)[写真][写真][写真][写真]』
『モモンガおじさん:これ馨ちゃんじゃね?[写真][写真][写真][写真]』

「チッ、誰だよコイツ馨の写真撮りやがって。」

『める:ネズミーで撮影してる人いた!Yon Tuberのるんるんチャンネルって人達らしい!2人共美人過ぎて変な声出たwww悟君と馨ちゃんっていうらしい!帰ったら見てみよ〜(*^^*)♪』
『モブ菜:うああああああああ!!!ネズミーに悟君と馨ちゃんいたあああ!!手!!繋いで!!今日もラブラブ!!してました!!( ˘ω˘ )ゴチソウサマデス…』

お、いつもコメントくれるリスナーじゃん。女子トイレをちらりと見れば馨が丁度中に入って行った。まだ掛かるか?

『馨は俺の嫁:馨ちゃんがネズミーにいるって聞いて来た[写真]』

「あ?何コイツ。」

ジュイートを辿れば馨の事ばっかり呟いてやがる。何コイツふざけんなよ、俺の馨だし。新しいジュイートが投稿されたらしい。見てみれば、俺と馨がさっき女子トイレの前で話してた時の写真だった。…近くにいんのかよ。どこのどいつだよ!?周りを見渡しても人が多すぎてどこのどいつがこの変態野郎か分からねぇ。馨が戻って来た。俺はすぐ馨に掛け寄って手を掴むとすぐにその場から離れた。

「え、なに!?どうしたの!?」
「いいから、次こっち行くぞ。」

さっきの場所からかなり離れた所でアイツのジュイートを確認してみれば、俺が馨の手を引いて歩く写真を後ろから撮られていた。クッソめんどくせぇな!とりあえず適当な店に入って、次の写真でどこから撮ってるか確認してとっ捕まえて…、いや、馨が知ったらまた怖がらせちまうだけだし、…何とかしねぇと…。

「馨、そこ入りてぇんだけど。」
「え、うん、いいけどカメラ回さないの?」
「あー、回すわ。…よし、ねえねえ馨、僕ソフトクリーム食べたい。」
「あ、私も食べたーい!」

ソフトクリームを選んで会計をして、馨が2人分ソフトクリームを受け取った。撮影しながらだと正直あの変態がどこにいるか分からない。

「馨、一口ちょうだい!あーん!」
「んー、これおいしいよ、はい、」
「ん!うまいねぇ!僕のも一口あげる♡」
「あー…ん、おいしい!」
「馨こっちの方が好きそう。」
「うん、私も思った!」
「流石僕!馨の事なんでも分かってる〜♡交換する?」
「え、いいの?」
「やっぱりやだ。僕があーんする!」
「なにそれぇ、」
「はい、あーん♡」
「…ん、ちょ、ついた!」
「僕が舐める!」
「んんぅ!ちょ、ま、なにやってんの!?」

馨の唇についたソフトクリームを舐めとれば、馨は顔を赤くして僕のお腹をべしっと叩いた。

「だって美味しそうだったんだもん♡(きゅるん)」
「もう!」

さてと、今のを奴も見ていたはず。どこだ、どこから見てる…?視線を巡らせれば睨みつけるような鋭い目で僕を見ている男を見つけた。…アイツか。

「馨ちょっとこれ持ってて。」
「ん?どうしたの?」
「ここのレンガ、隠れネッキーあるらしいよ。」
「え、どこだろ?」

ソフトクリームを馨に預けて、隠れネッキーを探させている間にカメラを手に男の元へ。僕に気付いた男がびくりと肩を震わせた。

「そこのオニイサン、さっきから僕達の後つけてるよね?なに?なんか用?僕が話聞くけど?」
「ぃ、いやあ、気のせいじゃないスかね、」
「えぇ?そう?じゃあこのカメラに映ってるから確認してみようか?」
「!」
「それとも、」

僕はポケットからスマホを取り出してパシャリと男の写真を撮った。

「馨のストーカーって事で拡散しちゃってもいいけど、どうする?」
「ス、ストーカーじゃねぇし!」
「そ?でもこれ君だよね?」
「…え、なんで俺のJwitter…、」
「…と、送信。」
「あ、おい、何したんだよ!?」
「え?警察の知り合いにオマエの情報送ったの。残念だったねー、身元全部調べてもらうから逃げられないよ。ここにもすぐ来るから。」
「っ、」
「あ、おい!」

男が馨の方に走り出した。

「馨ちゃん!!」
「え、なに!?」

馨に手を伸ばしたソイツの首根っこを掴んで地面に押さえつける。

「あああ!!離せええ!!馨ちゃん!ずっと見てたよ!!」
「オマエマジ黙れよ!」
「え、なに、誰、」
「馨ちゃん俺と結婚し「おい、黙れ。」ひっ、」
「五条様…!どうされました!?」
「コイツ警察に突き出して。馨のストーカーだから。」

近くにいたキャストが駆け寄って来たらしい。男性キャストに男を渡して男は近くの建物の中に連れて行かれた。馨に掛け寄れば馨は何が何だか分かっていないのか、ぱちくりと瞬きを繰り返して僕を見上げる。

「どこも触られてない!?」
「え、あ…うん、え、待って、今の人なに?」
「なんか馨のストーカー、さっきエゴサしてたら馨のこと追っかけてめっちゃ写真撮ってた。」
「え…、」
「でももう大丈夫、アイツは俺が手を回したから。」
「…うん、」
「…馨、大丈夫?」
「…ちょっと、ビックリ、して、」
「ん、俺が守るから大丈夫。」
「…うん、」

馨をそっと抱きしめる。ソフトクリームを持ったままだったからあんまりくっつけないけど、馨の額にキスをした。馨が僕を見上げる。ちょっと涙目になっていて可愛いけど、やっぱ怖かったよな…。

「大丈夫か?撮影やめる?」
「…大丈夫、耳貸して?」
「ん?」

言われた通り馨に耳を近付ける。俺の耳に手を添えた馨が小さい声で、

「悟、守ってくれてありがとう。愛してる。」
「……僕の馨が可愛すぎてえええええ好きいいいいいい!!!」
「ちょ、大声やめて…!」

馨が僕の口を塞ごうとしたけど両手にソフトクリーム持ってるからどうにもできなくてわたわたしてる。可愛すぎる。はああああマジで僕の妹何でこんなに可愛いわけ?周りの視線とかどうでもいい。馨の唇にキスをした。馨が目を見開いてる。すぐ離れたけど、周りが小さく騒めいたのが分かった。馨が真っ赤になってい縮こまってる。

「馨、あーんしてよ。」
「…も、もう自分で食べて、」
「いいから、ほら、僕の馨だって周りに見せつけたい。」
「…もう、」

おずおずと僕にソフトクリームを向けた馨。溶けて垂れていたそれを舐め上げて、ぺろりと舌なめずり。

「あとで僕のソフトクリームも舐めて♡」
「っ!?」
「じゃ、行こう!」

馨の腰に手を回してカメラを自分達に向ける。馨は両手にソフトクリームを持ったまま、真っ赤な顔で歩き出した。可愛い♡

「あ、僕行ってみたいところあるんだけど、そこ行ってもいい?」
「う、うん、どこ?」
「『スティック・エンカウンター』!馨スティックも好きでしょ?」
「うん、好き!」
「僕の股間に生えたスティックも好きだよね♡」
「なっ、…ここカット!」
「もう!照れちゃって!」

馨にあーんされながら『スティック・エンカウンター』に向かう。辿り着く頃にはソフトクリームは食べ終わって、いざ中に入ろうとした時だ。

「あ、あの!」
「ん?」
「あの、るんるんチャンネルの悟君と馨ちゃんですよね!?」
「はい、そうですけど、」
「ひゃああ!本物だぁあ!!あああの、ずっと応援してます!」
「ヤバい、2人共めっちゃ美人…!!」
「ありがとうございます、えっと、リスナーさん?」
「はい!あの、JwitterもJnstagramも見てます!」
「あの写真とかって、」
「馨どうする?」
「…写真撮るくらいならいいんじゃない?」
「馨がそう言うなら、いいよー。」
「「わあああ!!」」
「今撮ってるけど、2人がよければ動画で使うよ。」
「え゛っ!?」
「いや流石にそれは申し訳ないです!!」
「そ?」
「あ、じゃあ写真誰かにお願いする?」
「そだねー。あ、そこのキャストさんに頼んでみるよ。3人ともここで待っててー。」
「あ、お兄ちゃんありがとう、」
「「ありがとうございます…!」」

僕は近くにいたキャストに声を掛けて写真を頼んだ。3人の元に戻れば馨は2人の勢いにちょっと困ったように笑っている。

「おまたー。カメラ渡してー。」
「あ、私のスマホでお願いします!」
「はい、」

2人組の内の片方がスマホでカメラを起動してキャストに渡した。僕は馨の後ろに立って肩に腕をのせてぎゅうっと抱きしめる。

「ちょ、お兄ちゃん何してんの!?」
「えー、だって僕らのファンなら僕が馨のことどれだけ好きか知ってるでしょ?」
「はあああ…最高…、」
「マジで尊い…、好きなだけいちゃいちゃしてください…、」
「ほらね?」
「…ほんとにこんなんでいいんですか?」
「「全然オッケーです!!」」
「むしろ私たち写る必要なくない!?」
「そうじゃん!?」
「え?」
「ん?写んないの?じゃあ僕好きなだけ馨とイチャイチャするけど?」
「「ぎゃあああ!!」」

テンションが上がってうるさくなった2人組。僕は気にせず馨のつむじに顎を乗せる。

「まだー?早く撮ってよ。」
「は、はい、では撮りまーす!はい、チーズ!」
「あ、あの、私達なしであと何枚か写真撮らせてもらってもいいですか…、」
「いいよー。」
「「うわああああ!」」
「いや興奮しすぎでしょ。馨、ちょっといい?」
「え、きゃあ!?」
「「ふおおおお!?!?」」
「ヤバいヤバいヤバいヤバい!!」
「悟君のお姫様抱っこ!!!ひゃああ馨ちゃんのおみ足がっ、綺麗っ!!」
「ちょ、待って、これは流石に、」
「いいから馨は黙って。2人共SNSやってんだよね?僕と馨のラブラブっぷりをこれでもかってくらい書いといてね。これ以上僕の馨に変な虫つくの嫌だから。」
「「任せてください!!!!」」
「じゃ、サービスしちゃおう!」

お姫様抱っこした馨の額にちゅっとキスをする。すっごい悲鳴上げられて連写されてるけど、僕は気にしない。馨が赤くなって俯いている。可愛い〜、あー、ちんこ勃つわこれ…。

「馨、僕の事だけ見て。」
「う…、流石に、やりすぎだよ…、」
「こんくらいやんないと意味ないの。」

真っ赤な顔で僕を見上げた馨。ちゅっと唇にキスをすると見せかけて寸止め。流石にリスナーの前でほんとにキスはしない方がいいだろうと思った。

「「きゃああああ!!」」
「喋ったら唇当たりそうだね、馨。」
「ぅ…、」
「ヤバい…こんな悟君と馨ちゃんを目の前で見れるなんて、」
「ごめん、私今日が命日だわ…、」
「私も…、」
「骨拾って…、」
「無理私も死ぬ…、」
「もういい?」

2人を見れば2人共鼻血を垂らしながらシャッターを押していた。え、そんなに?

「「ごちそうさまでした…、」」
「うん、じゃあSNSで宣伝よろしくねー。」
「「はい!ありがとうございました!」」

馨を下ろして顔を覗き込む。…まだ赤い。可愛い。

「やり過ぎ…、」
「そう?でも馨もキスされるかもって期待したんじゃない?」
「…してないもん、」
「あとで好きなだけ可愛がってやっから。」
「っ、」

馨の耳元でそう言って2人組と別れた。今度こそ手を繋いで『スティック・エンカウンター』に向かう。案内された大きなシアタールーム。キャストにカメラを預けて後ろからスクリーンが映るように撮ってもらった。

『アロ〜ハ〜!』
「「「「「「アローハー!」」」」」」

スティックは暴れん棒のエイリアンだ。暴れん坊じゃない、暴れん棒だ。文字通り、スティックだ。ただ顔とか耳とか尻尾とかある棒状のエイリアン。…いや、なんだそれ。モニターの中のスティックが観客席に座っている僕達に話し掛けてくれるアトラクションだ。どうやらスティックは宇宙船に乗っているらしい。

『新しい惑星見つけた!スティック、ガールフレンドにあの惑星プレゼントする!…でもスティック、ガールフレンドいない…。わぁ…!』
「…馨のこと見てない?」
「え?」
『素敵な人見つけた!制服着た、白くて長い髪の耳つけた女の人!』
「は?馨じゃん。」
「え、私?」

キャストがマイクを持って馨の前に来た。やっぱり馨じゃん!?

『アロ〜ハ〜!』
「あ、アローハー、」
『名前はー?』
「馨です、」
『馨〜♡スティック…出会っちゃった〜♡ねえ馨、ボーイフレンドいる?』
「え、あ、えっと、」
「いるって言って!僕がいるって言って!!」
「ちょ、静にして、」
『え、いるの?ここにいる?』
「はいはーい!僕!僕馨のボーイフレンド!」
『出た、ボーイフレンド…イケメンだな…。おい、ボーイフレンド、名前は?』
「五条悟でぇーっす!」
『五条悟…、カッコイイな…。ねえ馨、スティックと五条悟、どっち選ぶ!?』
「馨は勿論僕を選ぶよね?僕のこと大好きだもんね?僕以外の男に興味ないもんね!」
「スティック!」
「はあああ!?!?!?!僕のスティックの方が好きでしょ!?!?!」
「ちょっとそういう事言うのやめて!?!?」
「僕の馨だから!!どんなスティックよりも僕のスティックが1番でしょ!?」
『スティックも馨の事好きー!』
「棒は黙ってろ!!」
「悟が黙って!」
『じゃああの惑星は馨とスティックの星にする!』
「はあ!?!?僕と馨の星だから!!るんるん星だから!!」
「ねえ恥ずかしいからほんと黙って!?」
「じゃあ僕の事好きって言って!世界で一番僕が好きって言って!あと僕のスティックが一番って言って!」
「もう意味わかんないから!」
「「「「「「アハハハハ…、」」」」」」
『2人とも喧嘩しないで、スティックがあの惑星2人にあげるからぁ!』
「スティックにまで気遣われてるじゃん!」
『じゃああの星は、悟と馨のるんるん星って名付けるね、るんるん星…、登録!』
【ドカァン!】
「はああああ!?!?!?何で破壊すんの!?僕と馨の愛の星でしょ!?」
『お幸せに♡』
「責任者あああああ!!」
「もう落ち着いてってば!!」
「じゃあ僕の事好きって言って!宇宙で一番僕のスティックが好きって言って!!」
「言いません!」
「言ってよおお!!僕泣いちゃうから!こんな大勢の前で泣いちゃうから!!大泣きするから!!」
「「「くすくす…、」」」
「「言ってあげて〜…、」」
「馨さん言ってあげて…、」

他のお客さんが馨に小声で囁く声を聞きながら僕はいいぞもっとやれと心の中でガッツポーズした。

「…う、」
「う?」
『う?』
「…宇宙で、1番…好き、ぁの、さ、とる、が、」
「はあああああああああああい可愛い!!僕の馨可愛い!ねえ聞いた!?聞いた!?」
『おめでと〜、お幸せにぃ〜。』
「「「「おめでと〜、(パチパチパチパチ)」」」」
「馨、僕も大好きだよ、ん〜っま♡ん〜っま♡」
「ちょ、ほんと人前でやめて!?」
「人がいない所ならいいの?」
「そういう事じゃないから!ちょ、近いっ!」
「馨〜♡」

そんなこんなでスティック・エンカウンターが終わって僕と馨はなぜかお客さんに囲まれた。いやなんでよ。

「馨ちゃん悟君大事にしてあげてね〜、今時こんな情熱的な子いないよ〜、」
「え、あ、え、はい、」
「悟ー、頑張れー!馨ー、可愛いぞー!」
「ちょ、勝手に馨の名前呼び捨てすんのやめてくんない?!」
「生悟君と生馨ちゃん!可愛かった!」
「あ、ありがとうございます、」
「ちょ、僕達撮影中だから、もう行っていい?」

キャストに預けていたカメラを受け取ってなんとかその場を後にする。いやあ、有名人は大変だねぇ!

「もう、あんなところでやめてよ恥ずかしい…。」
「でも動画的にも盛り上がって良かったでしょ?それに、僕のスティックが1番いいのは事実だし♡」
「〜〜〜っ、もう!バカ!」
「真っ赤になって可愛い♡」

それからあっという間に日が暮れて、撮影は終了。並ばずスムーズにアトラクションに乗せてもらえたおかげでほとんどのアトラクションに乗れた。後は編集で使うのと使わないのとを分けたりだな…。土産は明日買うことにした。ホテルに戻ってレストランで食事をして部屋に入るとドッと疲れが押し寄せた。

「うい〜、撮影終わったぁ〜。」
「歩き疲れたぁ…、」
「風呂は?すぐ入る?」
「うん、寝ちゃいそうだからすぐ入る。」
「ん、」

大きなジャグジー風呂にお湯を張って部屋に戻ると、馨は足が疲れたのかふくらはぎをマッサージしていた。

「馨、先入る?それともまた一緒に入る?」
「………一緒に入る。」
「ん、来いよ。」
「…んふふっ、」

両手を広げれば飛びつくように抱きついた馨。あ〜カメラの前でもこんなに素直に甘えてくれたらいいのになぁ…。

「疲れたろ、俺が全身くまなく洗ってやるよ、プリンセス♡」
「絶対いやらしい事する気だぁ、」
「はぁ?するに決まってんだろ。おら脱げ!全身性感マッサージしてやる!」
「きゃああ、あははっ、」
「つか、いいなその制服…、やっぱ先にヤろうぜ。」
「そしたら絶対寝ちゃうもん、」
「寝たら起こしてやるよ、俺のスティックで、」
「あはははっ、やだぁ、」

馨を抱き上げてキングサイズのベッドに向かう。今日もなんやかんやあったけど、やっぱ俺の妹で彼女の馨は世界一可愛い。

「俺しか見れねぇ魔法掛けてやるから。」
「もう掛かってるよ、」

そっと馨をベッドに下ろして、じっと見つめ合って、引き寄せられるようにキスをした。



『るんるんチャンネル:お疲れサマンサー!悟だよー!今回の動画はコチラ!皆イイネと高評価よろしく! 悟【仲良し兄妹がネズミーランドに行ってみた!】』
『西中の虎:@るんるんチャンネル お疲れサマンサー!馨ちゃん制服可愛い!!!』
『恵:@るんるんチャンネル 見ました。馨さん可愛かったです。あと悟さん下ネタやめてください。』
『脹相:@るんるんチャンネル 馨ーーー!!!制服姿も可愛いぞ!!!脹相お兄ちゃんと呼んでくれ!!!』
『傑:@るんるんチャンネル いいね、ネズミー。今度は4人で行きたいな。』
 『るんるんチャンネル:@傑 おー、行こうぜー。土産月曜渡す。 悟』
 『硝子:@るんるんチャンネル、@傑 オマエ等荷物持ちと財布な。私が馨とデートする。』
 『るんるんチャンネル:@硝子、@傑 は? 悟』
『直哉ちゃんねる:@るんるんチャンネル 馨ちゃん次は俺とネズミーデートしよか♡』
 『るんるんチャンネル:@直哉ちゃんねる スティックへし折るぞテメェ。 悟』
 『直哉ちゃんねる:@るんるんチャンネル 怖っ。』
『おにぎり:@るんるんチャンネル 高菜!いくら、ツナマヨ〜!!(≧◇≦)』
『モブ美:@るんるんチャンネル 嘘おおお、いつ行ったのおお!?私もこの間行ったよおおお!?(ノД`)・゜・。』
『73:@るんるんチャンネル ネズミーランドいいですね。』
『はいばら:@るんるんチャンネル 僕も行きたいです!!』
『モブ菜:@るんるんチャンネル やったー!!私もこの日ネズミーいました!!(((o(*゚▽゚*)o)))』
 『モブ美:@モブ菜 すみませんこれいつですか…( ;∀;)』
 『モブ菜:@モブ美 〇月×日です!!(*^^*)私は声掛けられませんでした!!2人があまりにもラブラブだったので!!!』
 『モブ美:@モブ菜 うああああああああ!!!見たかったああああ!!私が行ったの前日でしたああ…!!無念…(ノД`)・゜・。』
『呪いの王:@るんるんチャンネル ネズミーランドとはどこだ。』
 『恵:@呪いの王 ggrks。』
 『呪いの王:@恵 またそれか。フン<(`^´)>』
 『真人:@呪いの王 えー、ネズミーランド知らないの?(≧▽≦)ゲラゲラ』
 『呪いの王:@真人 オマエは心底どうでもいい( ̄― ̄)』
 『真人:@呪いの王 ネズミーランド連れて行ってあげようと思ったのに、残念( ^ω^ )』
 『呪いの王:@真人 俺をネズミーランドに連れて行け。』
『真人:@るんるんチャンネル 馨ちゃん俺ともネズミー行こうよ(≧▽≦)』
 『るんるんチャンネル:@真人 無理。 悟』
『モブ佳:@るんるんチャンネル きゃああああ!!サムネ!!!お城をバックに!!!ちゅーしてるのかい!?してないのかい!?どっちなんだい!?しーてて!!(願望)(*ノωノ)♡』
『ゆうた:@るんるんチャンネル ネズミーデートいいですね!僕も彼女と行きたいです!(´▽`*)』
 『里香:@ゆうた 行きたい!(´▽`*)』
 『ゆうた:@里香 行こう!(´▽`*)』
『パンダ:@るんるんチャンネル そこってパンダも入れるか?』
 『おにぎり:@パンダ …ツナマヨ…( ˘ω˘ )』
『パンダ:@おにぎり ネズミのくせにパンダ様なめてんのか!?あぁ!?』
『モブ子:@るんるんチャンネル ネズミーデート!!そして制服!?すぐ見ます!!!(≧◇≦)♪』
『モブ代:@るんるんチャンネル 2人共めちゃくちゃ映えてる!!!めちゃくちゃ楽しそうだった!そして悟君安定の馨ちゃんラブが可愛いwww悟君ずっと馨ちゃん見てた!!もう!!ごちそうさまでした!!!!(*´ω`*)』
『野薔薇様:@るんるんチャンネル 馨さんめちゃくちゃ可愛かったです!!あとグラサンマジ調子乗んなよ呪うぞ。』
 『西中の虎:@野薔薇様 釘崎落ち着いて!!』
 『野薔薇様:@西中の虎 テメェ虎杖!!人の名字出すなって言ってんでしょーが!!』
 『恵:@野薔薇様、@西中の虎 どっちもどっちだけどな。』




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みきてぃ様リクエスト
【Yon Tube】
・夢の国で動画撮影。途中視聴者と出会いちょっとしたトラブルもありながら最終的には王子様な悟とラブラブする話。

みきてぃ様、大変お待たせいたしました!!
20万hitリクエストありがとうございます!
こんな感じでいかがでしょうか!?(; ・`д・´)
私自身夢の国での思い出が昔すぎてあまり残っておりませんでしたので、たくさん調べて動画見たりして勉強したのですが、実際のキャラクターやアトラクションの名前を出すのは大変恐ろしいので、名前や内容を変更させていただきました。
スプラッターマウンテンとか絶対あっちゃいけないですよね、ほんとスミマセン…(◎_◎;)
スティックとかもうただの下ネタじゃねぇか!!って思いながら書いてましたほんとスミマセン!!!!
他にも夢の国のファンの方、大変申し訳ありませんでした。
冒頭にも書いてありますが、フィクションとして現実の夢の国とは全くの別物として受け止めて頂ければ幸いです。
20万hitリクエストありがとうございました!!
またのお越しをお待ちしております!
いっぱいちゅきです!!




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