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それでも、大半をごくんと飲み込んだ俺の髪を蒼は優しく撫でてくれて、その気持ちよさに目を閉じる。
「蒼、俺…うまくできた…?」
不安げに彼を見上げれば、目を細めて「うん。うまくできてた。イイ子だな、まーくんは」と褒めてくれる。
嬉しい。
身体の底から沸き上がってくる喜びに、頬を緩ませると。
「…まーくん」
ぽつりと呟かれる驚きを含んだ声が聞こえてきて。
その声に顔を上げると、何故か蒼はとても苦しそうな、複雑な表情をしていた。
「…蒼?」
手を伸ばして頬に触れると、それに手を重ねて彼はいつもの表情になって微笑む。
「いつも通り、できる?」
「…でき、る」
”いつも通り”。
その言葉の意味を考える思考なんてものはもう存在しない。
いい子にならないと。
俺はいい子にならないといけないんだから。
彼の身体をゆっくりと押し倒して浴衣が邪魔にならないように手で退けながら、蒼のモノを入れるために場所を定めて徐々に腰を落としていく。亀頭にお尻の穴をぐち、と押し開かれる。
「っ、ん、…っ、ぅ、ゔ、…っ、」
その鍛えられて引き締まった腹の上に置いた自分の手が小さく震えているのが見える。
後孔に少し入っただけで反射的に身体がビクッと震えて、変な声が出そうになるのを必死にこらえた。
それでも、おさえきれない声が漏れる。
「…っは、…ッ」
唇を噛んで、ずぶずぶと少しずつ肉が押し広げられていくような、その感覚に耐えた。
異物が、入ってくる感覚。
濡れて蠢く粘膜が、太い肉棒をぬるりと飲み込んでいく恐怖と期待。
額から垂れる汗が、頬を伝って蒼の身体に落ちる。
「…っ、ん…ぅ、ぁ…っ」
慎重に、慎重に、どんどん侵入されていっぱいになる肚内を感じながら、ぬぷぬぷと音を立てながら熱をもっている欲望をナカに受け入れる為に腰を沈めていく。
カリがグリュグチュ...と敏感で蕩けた肉壁を焦らすようにいい具合に擦ってくるから、その度にぎゅっと強く締め付けてしまい、ゾクゾクと背を仰け反らせる。
やっぱり蒼のソレはでかくて、全部挿れるのに時間がかかる。
(…おおき、い…っ)
息もできなくなりそうなほどの圧迫感。
どうしても途中で苦しくて止まってしまうせいで、腰を上下に小刻みに動かして狭い肚を必死にほぐしてを何回も繰り返した。
その動きによって意図せず肉壁を擦られ、掻き回される感覚に声を漏らし、イキそうになると一人で自慰行為をしているような感じになって羞恥に駆られる。
やっとのことで、肚の中にてらてらと厭らしく光る肉棒を途中まで受け入れた結合部を見下ろす。「…っ、ぁ、…ぅ、」勝手に下腹部をキューっと締め付け、じわりと熱を上げる頬に負け、視線を逸らす。
……きついから少し抜こうと腰をちょっとだけ上げた。
そしてマシになった呼吸で、もう一度グチュぅぅ…っと音を立ててゆっくり腰を落とし、咥え込んでいく。
「まーくん」
今話しかけないでほしい。
そう返そうとして顔をあげる。
綺麗で整った顔の瞳の奥には俺が映っていて、
「い」と言った瞬間
――――その瞳が、笑った。
「もっと、気持ちよくしてあげる」
そう言って、口角を上げた蒼に腰を掴まれて一気に身体を落とされた。
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