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◇◇◇
それは
……そろそろ冬に近づいてきたせいか、肌を刺すような寒さが訪れ始めた日のことだった。
――買い物から戻ってきたその時
「ん…っ、ぁ…っ、はるぅ…っ」
隣の部屋の前には、蛍光灯に照らされ、唇を重ねている男女がいた。
時々覗かれる濃厚に絡め合う舌。
吐息を漏らす二人。
それは、まるでドラマのワンシーン。
…と思いきや。
「……へ、」
(男と男かよ…!!)
ばしゃり。
買い物袋が指から滑り、床に落ちた。
(ここ、)
(公共の場所なんですけど)
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