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だから、お前何様だよ…!!なんて心の中でツッコむ。
どうせそんなこと言ったら「御主人様に決まってるだろ」なんて言い返されるのは目に見えてるのでぐっとこらえた。

そして、その直後いきなりパンツを膝までずりおろされた。
女子(女装)に対する扱いがなってない…!

初めてだというのに雑な扱いをされすぎて、俺が女だったらこんな奴と絶対に付き合いたくない。


「……」

「……な、なんだよ…っ」


ぽろりと出現した俺のナニを見て、麗央が可哀想なものを見るような目を俺に向けた。


「相変わらず粗チン…」

「う、うるさいっ」


いつの間に持っていたのか、麗央はローションを大量に手に付けいきなり俺の尻穴につぷりと指を突っ込んだ。
他人の指が、尻穴をその形に拡げる感触。


「…っ、ぅぁ……っ、痛い痛い!!タンマタンマ!!」


わーわー騒いで、動かない腕をせめてもの思いでバタバタとベッドにたたきつける。

痛い!!めっちゃ痛い!!
さすがに、指を突っ込む場所じゃないことだけあって、尻穴を広げられる感覚が痛い。


「汚ねー場所に俺様が指を突っ込んでやってんだぞ、光栄に思え」

「…っ゛んぐぅぅ゛…!?」


思えるか!と反論したいが、内壁をぐりっと指の腹で強く押されながらゴリゴリされて、言い返す余裕もなくぼろぼろと勝手に涙がこぼれた。

「やめてくれないかな。やめないかな」なんて多少の期待を抱きながら麗央を見上げると

悪魔みたいな顔で至極楽しそうに俺の苦しむ様子を眺めて口角を上げていた。

どえす!!えっち!鬼畜!!変態!!
おおおい、こっちはめっちゃ痛いんだぞ…!!?


「うんうん。痛いんだろうけど我慢しろ。ほら下僕、ひーっ、ふーっ、繰り返して」

「ひーっ、ふーっ…って、それ、妊娠の時のやつだろ!!…っんぅ、ひ…っ!!う…っ痛え…っ」


部屋に響く水音が自分の尻穴から出ている音だと思うと、どうしようもなく恥ずかしくて。

若干、痛みがやわらいできているのは感じるけど、無言になるとなんというかこの空間に耐えきれないようなやるせない気持ちになるのでとりあえずわーぎゃー煩いくらいに騒ぐ。

ナカで熱くなったローションが尻穴からとろとろと太腿に垂れているのを感じる。
うう、気持ち悪い感触…。


「ぅ…っ、ふぅ゛…っ」


内壁をかき混ぜるようにグチャグチャ動く指が、抜き差しされる。
抜かれるたびに、それを抜かせまいと肉壁が締め付けるように収縮するのが分かる。
じゅぶじゅぶと鳴る厭らしい音。
次第に痛みがなくなってきているのが分かって、なんか男じゃなくなっていく感覚にうううと呻きたくなる。
シーツを指が白くなるまでキツく掴む。


「っぁ゛、ぅう、っ、ぃ゛、ッ」

「なんだ。下僕でもマシな声出せるじゃん」

「ん゛、ぅ゛、ぅ゛…ッ、や、やっぱ、やめ…」


やめない?と麗央を振り返ろうとした瞬間、「やめない」なんて呟きが聞こえて、前でぶらぶらとぶら下がったまま勃起しているちんこに手が伸ばされる。
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