翻弄(佐藤ver)
***
「続けろよ」
「……っ、ぁ、…」
…長い足を組み、ソファーの肘置きに腕を置いて頬杖をついた野良に見下ろされている。
地毛の薄茶色がかったサラサラな髪。
整った顔に氷の冷気を感じさせるほどの冷めた表情を浮かべ、”それ”に視線を落とす。
床に座っている俺の手にあるのは、野良のTシャツだ。
加えて、…昔…”中学生の時に野良につけられた首輪”をつけ、自慰行為をしていたことがばれてしまった。
家のカギを締め忘れていたせいで、最悪のタイミングで見られた。
「見ててあげるから、やっていいよ」
「…っ、ぁ゛、の、俺、っ」
「言う通りにしないなら、今の姿を撮って外にばらまいてやろうか?」
「っ゛、」
選択肢なんてなかった。
…………
…………………………
「は…っ、ぐ…っ、んん゛…っ、」
好きなヤツに見られてする自慰行為。
……恥ずかしいのに、それでも逆らえなくて。
本当なら男で抜くなんて許されないのに、野良に見られていることで余計に興奮してしまった。
ぬるぬるとした先走りを指に絡め、扱く手の速さに強弱を加えつつ、もっと弱いところを刺激して。
額から汗を流し、紅潮している頬を上気させ、俺の堪える声と、淫音が部屋に響く。
それを、無表情に冷たくただ見下ろす野良の表情にゾクゾクする。
”あの時”のように、
……まるで王様みたいに、半泣きの無様な俺を見下ろしていた。
「…っ、は、は…」
びゅくっ、びゅるっと精子を吐き出し、甘く気怠い感覚が骨盤を締める感覚に身を任せる。
身体を痙攣させ、果てた余韻で息を吐いた。
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