知らない男からの抱擁。
しかも周りの女子の視線と騒動。
ぎゃー!と心の中で滅茶苦茶叫び、初対面のオレを抱き締めたまま離そうとしないこの人を連れてとりあえず話をしようと空き教室に入ったのだ。
「な、なんで…?今まで話したことな、」
「…っ、会いたかった。ずっと、探してた」
地味で何の取り得もないオレにイケメンがこんなことを言ってくるなんて、どう考えても罰ゲームか冗談としか思えない…のに、
「え、と…、と、とりあえず離して…もらえますか…」
「ごめん。嬉しすぎて、抑えられなかった」
困惑して見上げたオレを見つめる優しい目。
…今まで体感したことないからわからないけど…なんだかすごく愛おしげな表情で見つめられている気がした。
「前世で約束した通り、迎えに来たよ。今度は、先に死んだりしないから…俺ともう一度結婚して」
「…っ、な、な…」
頬に触れる手と、軽く伏せられた瞼。
今にもキスするんじゃないかというほど甘く、まるで恋人と逢瀬しているような雰囲気に、ごきゅ、と変な音が喉を鳴らした。
整った顔を静かに近づけてくる彼に…困惑したまま硬直することしかできなかった。