俺を見ろよ。俺だけを見ろよ。他人なんか切り捨てろ。優しくなんかするな。庇おうとなんてするな。
「もしかしたらオモチャにされて、輪姦されてたかもしれねーってわかってんの?」
「わ、わかってる…」
アイツらはそういうことで有名だった。ストレス発散を妨害されたとなれば、どう考えてもただでは返されない。悠生なんかでは敵う相手ではなかったのに。
「どーせまた俺が助けに来るだろうし、何してもいいって思ってたんじゃねーの」
「…っ、それは違う、!…けど、…でも、いつも迷惑かけて、…」
「…ごめん、」とまた顔を俯けて謝る恋人に、は、と震えた唇で笑う。
「困ってるやつなら、お前は誰でも助けよーとするもんな」
「…ッ゛、ぃ゛、」
足蹴りにされていた腕を、掴む。「痛、゛」と涙目になって逃れようとする恋人の唇に口づけ、「なぁ、」と耳元で囁いた。
「…あき、と…っ?」
「アイツらに犯されるってわかってたんなら、構わないだろ?」
「…ぇ、?」
呆けた顔をする悠生に、微笑む。
「俺が来なかったら、どうせ今頃ヤられてたんだし、」
あの弱虫も助けてやったんだ。
「あ、き…っ、」
「――…次は、アイツじゃなくて、…俺を助けてくれよ」
「お前の身体で、…な、」と首筋に吸い付き、戸惑う悠生の服を剥く。
嫌がろうが、暴れようが、知ったこっちゃない。
体温で湿った場所を解し、床に押し倒して強引に重ねる。
挿入さえしてしまえばもう逃げられない。
痛みに訴える声も、泣く声も、その声に滲む喘ぎも、全てが雑音だった。
初めに想定していたセックスではない。
俺の欲の、感情のはけ口にするためだけの行為。
…その身体の奥に、熱を吐き出してもそれは止められない。
哀しいから、悔しいからと涙を流せるのならば、今すぐにでもそうしていた。
けれど、とうの昔にその感覚を失った俺は、今悠生が俺だけに全てを向けていることに…これ以上ないほど満たされている気がした。