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ふわふわして、なんだか夢の中にいるみたいだった。
「優さんー、どこ…?」
勝手に飲み会に来たのは自分だというのに、視線が求めてしまう。
…いない、どこにも、この空間のどこにも彼はいない。
そう思うと、途端に寂しくなった。
孤独な感情で胸がいっぱいになった。
「るうくんぎゅーしよー」
「…んー…おれ、かえる…」
優さん、に会いたい。
夢見心地のまま、立ち上がる。
…と、すぐに膝がガクっとなり誰かに支えられた。
「おい、大丈夫か?危ないぞ」
「ごめん、ありがとう、ござり、ら…」
自分でも何言ってるかわからない。
とりあえずお礼を言わないといけないことはわかった。
ふらふらと歩き、結局歩けずで誰かに支えてもらいつつ店を出る。
迷惑かけてるとか今はもうどうでも良かった。
優さんに会いたい。
今はただそれだけで。
外はもう真っ暗だった。
今、何時ごろだろう。
(…優さん、…)
どうやってもうまく歩けなくて、壁に頭をくっつけて、はは、と笑う。
傍にいない彼を想い、焦がれてしまう自分に苦笑した。
…と、腕を掴んで俺が倒れないようにしてくれてる誰かの手に力が入った。
「ねぇ、さっき話してた”優さん”って、恋人…?」
「…え、」
腕に感じる柔らかい感触。
ピンクのレースのついた服を身に着けている細い腕と、俺と同様に酔っているせいでだいぶ舌足らずな声音とともに見上げてくる顔。
「…わかん、ない…」
一応付き合ってはもらっている…、けど、片想いみたいなものだ。
毎回、こういうことを聞かれる度に、考える。
俺と、優さんの関係は一体何だろうって。
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