3

そうでないとオレは自分を許せなくなる。


「…は…っ、俺も、りっちゃんのこと愛してる…」

「…ッ、ぁ、」


ドクン、と後孔に入れられている太い肉棒が脈打ったような気がした。
余裕のない表情を浮かべるハルに唇を塞がれて、目も眩むほど一気に出し入れのスピードが速くなる。

人生で今日初めて後孔でモノを受けいれた。

根本まで入れるだけでもギチギチに締め付けて、精いっぱいなのに。
狭い孔がハルのでかすぎる肉棒に乱暴な動きで拡げられて裂けそうな恐怖に襲われた。
ローションで散々解されたとはいえ、初めてだから痛いに決まってる。


「ぁ…っ、は…ッ、!やぁ…ッ!」

「気持ちいいのか?りっちゃんの狭いココ、すぐにでもイっちまいそうなほどきゅうきゅう締め付けてくる…っ」

「…っ、ぁう…ッ!…ッ!」


(…っ、奏斗さん、奏斗さん…っ)


携帯越しにもしかしたら聞こえているかもしれない彼を思い浮かべて、体液とローションで汚れたシーツを指の先が白くなるまで握りしめる。

目から溢れる涙が、口から出る喘ぎ声が、止まらない。

目が眩むほどの速いスピードで出し入れされ、身体を揺さぶられ、意識が飛びそうになる。


「…っ、だ…ッ、ぁ…ッひゃぅ、ぁ゛あ゛ああ…!」


誰か助けて。

その心の叫びは、声にならない。
膝が、下腹部が震えて、またあのわけのわからない感覚が襲ってきた。
一点を突かれた瞬間、股が大きく震えて、ナカで最奥まで挿入された肉棒を締め付けた。
ひくひくと肉壁が細かく痙攣する。


「…ッ。…っ、零さないようにたっぷり受け取れよ…っ」

「…や、や、だ…ぁ…――ッ」


いやだと思いながらも襲ってきた波に何の抵抗もできずに、呆気なく果てた。
もう数え切れないぐらいイったせいで、水のように薄い精液が性器からびゅるびゅると飛び出る。
それと同時に、肚に勢いよくあたたかい温度の熱がぶつけられた。


「は、ぐ…っ、ぅ…」


最奥に咥え込んだまま、数秒間絶頂がとまらずに痙攣する。

ナカに注がれた大量の白濁液はおさまりきらずに、ハルがぬぷりと肉棒を抜いた瞬間にとろとろと尻を伝ってベッドに零れ落ちた。


「今日からよろしくな、りっちゃん」

「…、」


その言葉の意味は、嫌でもわかる。
狼のように犬歯をのぞかせて笑うハルに、オレはもう何も言わなかった。

――――――――

それが始まりの日。
ハル×理央
prev 


[back]栞を挟む