神様の言葉はどこまで真実なのか
「いや別にそんなことないですけど」

と口では否定してみるものの。正直、否定しなくてもよかったと思う。だって興味ないし。

「僕のこと爆発しろって言ったのに?」
「えー、まあ」
「僕と同じ科目をとってたことに気づいてなかったのに?」
「あー、まあ」
「僕のことフったのに?」

思わず黙ってしまう。絶対この人根に持ってるよ。

「まったく酷い話だよね。僕の方は入学当初から知ってるのに…」

リドルくんの何気ない言葉に耳を疑った。入学当初から知っている…?どういうことだ。ああ、学年全員を覚えている、とかそういうことか?

「リドルくんすごいねー、学年みんな覚えてるなんて」
「…はあ。そりゃ覚えてるけどさ、そういう意味じゃないんだけど」

リドルくんは頭を抱えて、ため息をつく。

「一年の時は箒でまともに飛べず、」
「…」
「同寮生のキャサリン=オールディスに衝突、それがきっかけで彼女と仲良くなる」
「…」
「魔法史が苦手で、実技が得意。呪文学や変身術では常にトップレベルの成績」
「…」
「魔法薬学は気持ちの悪いものが苦手で、基本的に切り刻みはペアに押し付ける」
「…」
「しかし、知識は多く。前回の生きる屍の水薬は教科書とは違うやり方で完璧に作り上げる」
「…褒めても何も出ないよ?」
「マグルの出身。両親と弟の四人暮らし。スターリング孤児院近くの団地に住む」
「ちょっと、なんで」

無反応だった私の反応に、彼は満足そうに笑う。

「だからいったろ、君のこと知ってるって」


(のーうぇいっ!)
(少しだけ寒気がした)
katharsis