夢に出てきた神様の話を人は理解できないだろう
質問の答えを探して、また黙り込むリドルくんに、居心地がわるくなる。というか即答できないってことはいいことなのか、悪いことなのか。私にはわからない。
残りのバタービールを飲み干して、口を紙ナプキンでふく。もう拭われるのは嫌だ。恥ずかしすぎてしねる。

「…」
「…」

黙り込むリドルくんをちらりと見る。口元に手を当てて悩む彼は、律儀というか真面目というか。そして私は視線をマダムに向ける。

(ああ、マダム美人…!あんな風に生まれてたら人生違うよねー。美人!ほんと美人!あのスタイルの良さは…遺伝?あ、努力かなーそれにしてもマダム美「ねえ、」
「っはい!」

びびった。あーびびった。
視線を急いでマダムからリドルくんに移す。リドルくんは少し悩んだ顔で私を見ていた。

「僕はさ、君のこと知ってるんだけど君は僕のこと知ってる?」
「…?はあ、そりゃ知ってますよ。天才でイケメンなトムくん、ですよね」
「うん。やっぱり」

リドルくんは満足そうに笑う。

「君さ、僕に興味ないだろう?」


(へるぷみーっ!)
(理解不能です。)
katharsis