人は神様のいないところで真実を知るらしい
トム=リドル。
最近つきまとってくる性格の悪い優等生。私の家をストーカーの如く知っているらしいが、よく考えてみたら彼が私の自宅を知っていようとどうもならないとの考えにいたった。
所詮私はマグルの出。もちろん自宅はごくごく普通。家を知っているからどうなる?魔法を使って家に悪戯?そんなのナンセンスだ。彼は無駄なことはする性質じゃないだろう。

「そういえばーどうだったの?トムとのデート」

語尾にハートのつきそうな様子でキャシーは私にそう聞く。やめてくれ。

「まずデートじゃない。一緒にホグズミードをブラブラしただけ。わかる?どぅゆーあんだーすたん?」
「それをデートと世間一般ではいいますー!」
「だが断る!」

まだ話を聞きたがるキャシーを適当にあしらいながら、私は足を進める。

「そーいえば!クリスマスはどうするの?帰る?」
「残るわ、読みたい本もあるしね」

何より用事があるのよ。なんて、彼女には言えない。
くしゃりと、ローブのポケットに入った手紙を丸める。

「そういえばトムのミドルネームって珍しいわよね」
「?」
「 珍しくない?聞いたことない名前よね」
「……リドルって、ミドルネームあったの?」


(おーふるっ!)
(本名も知らなかったらしい)
katharsis