人が神様に剣を突き出したなら神様はどうするか
課題を見てからの彼といったら、それはそれはすごかった。頭に本を全て叩き込んでいるかのように(実際そうなのだろうけど)、わかりやすく丁寧に教えてくれる。ゴーストよりも明らかに面白く、そして為になる雑学をいれてくるものだから周りの女子がキャーキャー言うのも頷けるか。と少しだけ見直した。

「っとまあこんなところかな」
「ありがとう、助かったー」
「いやいや、授業中寝てる名前がどうするか、心配だったしね」

課題が出たとき凄い顔してたよね、と続ける彼に言い返すことができない。
というか、リドルくんはあの授業起きているのか…。すげーさすが性格悪いのに優等生。

「口に出てるからね?」

黒い笑みを浮かべるリドルくんから思わず目をそらす。魔法史の成績が悪いことはバレバレだ。

「あ」
「?なに?」

リドルくんが前に私に言っていた言葉を思い出す。

「そういえばリドルくん、よく私の家の近くに孤児院があるって知ってたね」
「え?」
「あそこ、見た目孤児院に見えないんだよね。団地の人でも知らない人多いし」

「どうして知ってたの?」


(さむはうっ!)
(ふとした疑問)
katharsis