すきだから
撮影が進み、単発ゲストの自分はもうクランクアップ。
「さえちゃん、ご飯いこー」
『明日ならいいですよ』
ようやく念願叶った食事会にありつけた。
ここまで20戦19敗。
ちょっとこじゃれたオシャレなカフェバーへお誘い。
今日こそ結婚の申し込みだ。
はやりのスピード婚。
あり。
指輪のサイズは知らないし、ガラスの靴とか用意できないけど。
とりあえず、好きすぎて最近おれはおかしい。
夢にさえちゃんが出てきて、あんなことやこんなことをしてる。
いいおかずです。
めちゃくちゃにしてる夢を見たらさ、撮影のときにみかけたらほんとにヤバい。
我慢して我慢して夜中に爆発してる。
どうしたらいいのやら。
『あ、ごめんなさい。お待たせいたしました』
「や、待ってないですよ。」
うそ、予約の30分前に到着して店員さんが嫌な顔をした。
狭い個室で少しだけ密着。
あー、やばいかも。
タイトなスカートがそそりますね。
脚綺麗だな、てゆーかいい匂い。
トップスも割とタイトなやつじゃない。
胸でかくない?
あー抱きたい。
煩悩の塊で何を話したか大して覚えていない。
「付き合ってください。結婚を前提に。」
『中村さんは、なんでわたしに拘るんですか?』
「今まで出会った人の中で一番惹かれてます。なにをとっても。欲を言えば今すぐ役所に行って婚姻届をその場で書いて提出したい。」
『わたしは結婚願望ないですよ。』
「いや、おれもなかったよ。さえちゃんとなら結婚したい。」
『わたし、わがままですよ?仕事したい時は仕事しか考えられないし、甘えたがりだし。でも一人の時間も欲しいんです。』
「うん、それだけ?」
『寝る時はぴったり、くっつきたいです。』
「いっぱいくっつこうか」
『ただいま、いってきます、おはよう、おやすみのチューは絶対したいです。』
「うん、するよ」
『ご飯はおいしいって食べてほしいです。』
「うん、もちろん。」
『浮気は許しません。』
「ほかの女の人に魅力感じないよ、出会ってから。」
『処女かもしれませんよ、わたし。』
「もえるね。」
『可能性のはなしです。』
「俺色に染めたいね。」
『こんなわたしでいいんですね?重たいですよ』
「もちろん、お願いします」
晴れて結婚前提に交際がはじまった。
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