勉強会
勉強会も最初は、夏休みのせいか、休みなのにみんなにあったせいか、なんとなく浮き足立っているようで進まなかったけど、仁花と山口くんが始めた辺りから日向と影山もそれに同調し始め、問題集に向き合うようになった。
山口くんと仁花は英語をやっていて、影山と日向ははひたすら数学、私はそんな2人をぼんやりと眺めながら時折くる質問に答えていた。
「あのさ」
「え?」
「ここなんだけど」
あれ、これ私に話しかけてる?確信を持てないまま、振り返ると声の主は月島くんで、シャーペンで問題を指していた。
「え?」
驚いてポカンと彼の横顔を見つめていると、ムッとした表情をした月島くんが顔をこっちに向けた。
「ちょっと聞いてるの…何」
「いや、月島くんから質問されるなんて思わなかったから。」
「日向影山以外、君に質問しちゃいけないわけ?」
「イエ!なんでも聞いてください」
「じゃあ、付き合ってる人、いる?」
「いたら今頃遊んでるわ…は!?」
「冗談」
フッと視線を落とし小さく笑った月島くんは、何事もなかったかのように、自分がわからないところを話し出した。
え、月島くんでこんなキャラだったっけ?そうだっけ?
固まってただ彼の横顔を見ていると、「ちょっと、聞いてるの?」とまた不機嫌な声が聞こえ、ハッとして問題集に視線を落とした。
「ここ、この式を使うんだよ」
「……へー、ありがとう」
それだけいうと、再び問題を解き始めた横顔を見て、再び日向と影山に視線を戻す。
本当に一言ったら十分かってしまうのだから、本当に頭がいいんだと思う。
それが少し羨ましい。