白い首筋に噛み付いて、甘い極上の血を啜る。
痛みに歪む顔を見ながら、より強く牙を突き刺してわざと音をたてて呑み込んだ。
どこか虚ろな目をする君の意識を僕に無理矢理向けさせるために、荒々しく今度は唇を貪る。
君の唾液さえも甘く感じて、もっともっと…と求めてしまう。
嗚呼、やっと君を手に入れたというのに何故君は僕を見てくれないのだろう。
僕等に反対する害虫を消してあげたのに。
君を苦しめていた忌まわしい虫さえ消したのに。
どうか、僕の名前を呼んでくれ。
その小さな唇で愛を囁いて。
もうこの世には僕等2人しかいないのだから…。
愛してるの意味を込めて僕とお揃いの金色の瞳をした眼球をペロリと舐める。
「愛してるよ」
そういった僕に君は薄く笑って
「どうか死んでくれ」
と目を閉じた。
そして再び僕はモノクロの世界に囚われる。
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