そこにいたのは、かなりの美少女でした。






運命を君と。
2.Reunion





「………………。」

さらさらの髪、整った綺麗な顔、スラッとした体型。
中学二年になったばかりの切原赤也は、美少女を前に呆然としていた。

「あの…ワカメさん?

ワカメじゃないっす。
立海テニス部二年生エース、切原赤也っす。」

「あ、すみません。切原ワカメさん。」

「それわざとっすよね?」


美人だけど、可愛いけど、
なんなんだこの人は。

変わった人だな、と赤也は心底思っていた。

「あ、そうそう、忘れるとこだった。
職員室探してたらテニスコートまで来ちゃったんですけど、」

「こっち別方向っすけど。」

「それで、職員室の場所教えてほしいんですけど…」
「いいっすよ。こっちっす。」
「ありがとう。」

可愛らしい笑顔を向けた彼女に、赤也はほんの少しドキリとした。

「あ、まだ名前言ってなかった。
苗字名前です。」
「よろしくっす。苗字さんって何年なんすか?」
「3年だよー。ってか名前でいいよ。」
「了解っす!名前さん、先輩なんすね。」
「先輩に見えない?」
「はい。」
「ひどいねワカメ君。」
「赤也っす。
先輩も十分ひどいっすよ。」


そんなこんなで職員室前の廊下まで辿り着いた二人。

「職員室この先っすよ。」
「ありがと!」
「どういたしまして!
じゃあ俺は自分のクラスに行くんで。」

嬉しそうにそう言った赤也の言葉にかかるように、予鈴が校内に響いた。

「げッ予鈴!!」
「あー、ごめんねワカメ君。ホントありがと!」
「…もういいっす…じゃあまた!」

赤也はワカメと呼ばれることを諦め、走って自分のクラスへと向かった。
また彼女に会えることを楽しみにして―――







職員室に入ると、一斉に先生方が名前を見た。
すると、担任らしき先生が名前の方へ向かってきた。

「苗字名前さん?」
「はい。」
「うん。もう少し早く来ようね?
「…すみません…。」


何かの威圧を感じ、この先生には逆らわないようにしようと決意した名前だった。







担任の先生に連れて行かれた3年B組の前。
中から騒がしい声が聞こえてくる。
どんなクラスなんだろうと思っていると、ここで待っていろと担任に言われ、名前は大人しく待っていた。

ふと、さっきのワカメ君は本鈴に間に合ったのだろうかと考えていると、担任の、入ってと呼ぶ声が聞こえた。
ドアを開けてクラスに入ると、さきほどまで騒がしかったクラスが一気に静まりかえる。

特に気にもせず進み、教壇の横まで行き深々とお辞儀をした。

「苗字名前です。よろしく。」

そう言って顔を上げるとガタッと言う音と共に、一人立ち上がっている赤髪の男子が目に入る。

「名前…!?」
「ありゃ、ブン太?」


その赤髪の男子は、昔からの幼なじみ、丸井ブン太であった。




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