休み時間に窓辺で黄昏つつはぁ、と溜息を吐いていた。いつものこと。
ふと、外を見ると私がマネージャーをしているテニス部部長、白石蔵之介が目に止まった。
テニス部の奴等と楽しそうに談笑しているようだ。かっこいいなくっそ。
でも彼の隣は相変わらず、謙也、謙也謙也謙也。


いや、美味しいよ?イケメン2人が笑い合い、切磋琢磨し合いながら、いけない思いを募らせるとか大道で美味しいよ?

それが想い人じゃなかったら、の話だけどね。




さっきよりも深くため息を吐いて項垂れた私に友達の笑ったり落ち込んだりキモいわ自分という野次が飛んできた。うっさいわ!恋する乙女は大変なんだよ!















そんなこと言っても今日も部活はある。
小春ちゃん、また愚痴るかもごめん。小春ちゃんは男でもあり女心も分かってくれるからいい相談相手なのだ。
たまに浮気かとか言ってどっかのバカが乱入してくるけども。



でもね、白石のせいだよ…否、私のせいか。惚れたもん負け。
惚れたが最後好きが溢れて止まらないのにお前がホモよろしくな感じだから私こんなに悩んでるのに。



『あー!!もう!ありえない!バーカ!』
「おー、どうしたんや苗字でっかい独り言やけど、授業始まってるで〜。コケシ投げたろか?」
『普通チョークやろ…』
「ナイスツッコミ〜。1コケシプレゼントって事ではよ座り」




そう言ったオサムちゃんにドッと笑いが溢れた教室。
恥かいた。白石のせいや。



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