放課後、部活を始める為に徐々に部員達がコートへ集まる中、オサムちゃんと打ち合わせしていたであろう白石が遅れてやってきた。
なんでそんな爽やかなんや白石。カッコいい。腹立つ。
腹立つとか思いながらも見つめてしまうのは恋する乙女の性である。
なんてことを考えながら見ていると、白石と目が合った。
何を考えたのか、白石は私に向かって微笑んできたのだ。
ちょ、なにその笑顔。何それ。反則だろ。
その笑顔で何人の男を落としてきたんですか。
くっそ、こんなに好きなのに、なんでこいつホモなんだよ!
『白石のボケぇ!!』
「はぁ?いきなりなんやねん名前!」
白石のせいで今日恥かいたし!ムカつく!
なんかよくわからんけどオサムちゃんこけしくれたし!
そんな気分じゃないんだよ私は!
『うわーん!小春ちゃーん!』
「あーよしよし。話聞いたるからなー。
それじゃあ蔵りん、あとよろしく」
「え、あ…おう。はよしーや。部活始めるから。」
「なぁ小春!俺も行くで!」
「ユウ君邪魔やから来んといて!」
『ユウジは来んなー!』
「なんでや小春ー!浮気かー!!」
叫ぶユウジのことは放っておいて、私と小春ちゃんは部室へ向かった。
「ん?どしたんや、白石。」
「…小春がええんかな…ちゅーか、俺なんかしたかな…」
「ん?なんやて?小そうてよう聞こえへん。」
「いや、なんでもあらへん。さっさと部活始めるでー。」
奏
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