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ろくてんご
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ライブが終わってホテルに帰ってからふと楽屋

に忘れ物をしたことを思い出した。最悪や。携

帯忘れた。と1人の部屋で呟き、部屋の電話でマ

ネージャーの部屋へ連絡した。取りに行くと言

うマネージャーに一言自分で行くからタクシー

呼んで。とだけ伝え部屋を出た。ロビーに降り

るとマネージャーが駆け寄ってきて"錦戸さんが

まだ帰ってきてないのでよければ帰り一緒に帰

ってきてください。"と伝えて、あのタクシーで

すとタクシーを指さして教えてくれた。"ほな、

行ってくるわ。ありがとう"といいタクシーに乗

り込んだ。ドームの入口で警備員に止められそ

うになったが俺の顔を見てはっとした顔をして

通してくれた。30分ほど前に出てきた入口に再

び入り楽屋へ向かう。その道中でスタッフに一

人も会わなかったから。楽屋へ着きお目当ての

携帯を見つけて軽く亮を探そうと来た道とは反

対側へ歩き始めた。少し歩くと亮が誰かと話し

てる声が聞こえてきた。"なまえ。お前今幸

せか?"...なまえ?亮何言うてんの?と思って

いると昔ずっと隣で聞いていた懐かしい声が聞

こえてきた。間違いなくあいつの声やった。俺

は聞いたらあかん。と思ったけど全く足が動か

へんくてその場で立ち尽くすことしか出来ひん

かった。話してる内容がよくわからんくて、あ

の日のこと全部知ってるとか、嘘とか全然頭の

中で処理できんかった。

あのあと俺は亮とあいつに会わずにどうやって

ホテルに帰ってきたんかわからへんけど、ふっ

と気がつくと自分の部屋のベットに座ってた。

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