「やあ、##。久しぶりだね」
「お久しぶりです、イル陛下」

##はイルの近くに来ると、膝をついて首を垂れる。その様子にイルはあわあわと取り乱すように両手を胸の前で横に振る。

「そんなことしなくていいんだよ。君と私は家族のようなものじゃないか」
「ですが……」
「ヨナも##のことを姉のように思っているようだし、幼い頃は一時期一緒に暮らしていただろう?」

その言葉を聞いて##は苦笑して、立ち上がった。椅子に座っているイルを見下ろすようになってしまうが、彼はそのようなことを気にしない性質だ。##は彼のこの性格に何度も助けられている。

「随分大きくなったねぇ。スウォンとは上手くいっているのかい?」
「どうですかねぇ。目を離した隙に直ぐにいなくなっちゃうこともあるんで」
「そうか、昔の君達と逆になってしまったんだね」

柔らかな笑みを浮かべイルは楽しそうに言葉を紡ぐ。##も自然と楽しくなり口角が上がるようだ。昔の##は今のような性格ではなく、どこか刺々しい性格だった。人と距離を作りたがっていたため、面倒見のいいスウォンの目を盗み、色々な場所へ隠れていたのだ。

「あの頃の##は可愛かったけど本当大変だったよ」
「もう忘れてください。思い出すだけでお恥ずかしい……」




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