空蝉プロット
ヒーロー科といえど、実習授業ばかりではない。一般常識も備えていなければプロとして通用しない場面も出てくる。ヒーローだって馬鹿じゃ
普通の授業(英語プレゼントマイク)
お昼は学食でランチラッシュの安価な一流ごはん
午後の授業、ヒーロー基礎学
「わーたーしーがー!!普通にドアから来た!」
「オールマイトだ…!すげえや、本当に先生やってるんだな…!」
「銀時代のコスチュームだ…!画風違いすぎて鳥肌が…」
「ヒーロー基礎学!ヒーローの素地をつくる為、様々な訓練を行う課目だ!単位数も最も多いぞ!早速だが今日はコレ!戦闘訓練!」
「戦闘…訓練…!」
「そしてそいつに伴って…こちら!」
壁がせり出して収納棚に収められたアタッシュケースが出現。
「入学前に送ってもらった"個性届"と"要望"に沿ってあつらえた…戦闘服(コスチューム)」
「おおお!!」
「コスチューム…!」
「着替えたら順次グラウンドβに集まるんだ!」
「はーい!」
「格好から入るってのも大切な事だぜ少年少女!自覚するのだ!今日から自分は…ヒーローなんだと!」
「さあ!始めようか有精卵共!」
被服控除。入学前に「個性届」と「身体情報」を提出すると、学校専属のサポート会社がコスチュームを用意してくれる素敵なシステム!「要望」を添付することで便利で最新鋭のコスチュームが手に入る!
「良いじゃないか皆、カッコイイぜ!」
「先生!ここは入試の演習場ですがまた市街地演習を行うのでしょうか!?」
「いいや!もう二歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練さ!」
「敵退治は主に野外で見られるが、統計でいえば屋内の方が凶悪敵出現率は高いんだ。監禁、軟禁、裏商売…このヒーロー飽和社会、真に賢しい敵は屋内(やみ)に潜む!」
「君らにはこれから「敵組」「ヒーロー組」に別れて2対2の屋内戦を行ってもらう!」
「基礎訓練もなしに?」
「その基礎を知るための実践さ!」
「ただし今度はぶっ壊せばオッケーなロボじゃないのがミソだ!」
「勝敗のシステムはどうなります?」
「ブッ飛ばしてもいいんスか」
「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか…?」
「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか」
「このマントやばくない?」
「んんん〜〜聖徳太子ィィ!」
状況設定は「敵」がアジトに「核兵器」を隠していて「ヒーロー」はそれを処理しようとしている、ヒーローは制限時間以内に敵を捕まえるか核兵器を回収すること。敵は制限時間まで核兵器を守るかヒーローを捕まえること。
「コンビ及び対戦相手はくじだ!」
「適当なのですか!?」
「プロは他事務所のヒーローと急遽チームアップする事が多いし、そういう事じゃないかな…」
「そうか…!先を見据えた計らい…失礼致しました!」
「いいよ!早くやろ!」
モニター室に移動。第一戦はヒーローがA、敵がD。
「さぁ、君たちも考えて見るんだぞ!」
ヒーローチーム侵入、爆豪の奇襲。緑谷避ける。振りかぶった爆豪の右腕を掴み背負い投げ。爆豪受け身取れず。お互い叫び合う。
「アイツなに話してんだ?定点カメラで音声ないと分かんねぇな」
「黙って守備してろ、ムカついてんだ俺は今…って言ってる」
「…ん?聞こえたか?」
「口唇術」
「へぇ!すげぇな」
「小型無線でコンビと話してるのさ!持ち物は+建物の見取り図、そしてこの確保テープ。コレを相手に巻き付けた時点で「捕らえた」証明となる!」
「制限時間は15分間で核の場所はヒーローに知らされないんですよね?」
「Yes!」
「ヒーロー側が圧倒的に不利ですねコレ」
「相澤くんにも言われたろ?アレだよ、せーの!」
「Plus Ult「あ!ムッシュ爆豪が!」
緑谷に殴り掛かる爆豪、確保テープを巻こうとする緑谷。焦ったのか右腕で殴り掛かるがそれも緑谷に躱されてしまう。
「すげえなあいつ!個性使わずに渡り合ってるぞ!入試一位と!」
逃げるように横に逸れる緑谷と、それを追う爆豪。イラついたように爆発を繰り返す。
麗日の方はせっかく隠れて接近したのにも関わらず、何かの拍子で飯田に見つかってしまい追い詰められている。
緑谷を見つけた爆豪。狭い廊下で何かを話している。「爆豪少年、ストップだ、殺す気か」腕につけた篭手のようなもののピンを抜く。「当たんなきゃ死なねぇよ!」
ビルまで崩壊しそうな爆発。授業の域を超えている。とはいえ、きちんと当たらないギリギリのラインで打ち放したようだった。
「先生止めた方がいいって!爆豪あいつ相当クレイジーだぜ?殺しちまうぜ!?」
「…いや……」
妙な部分で冷静ではある。みみっちいというか何と言うか。
「爆豪少年、次それ打ったら…強制終了で君らの負けとする。屋内戦において大規模な攻撃は守るべく牙城の損壊を招く!ヒーローとしてはもちろん、敵としても愚策だそれは!大幅減点だからな!」
イライラして緑谷にまた殴り掛かりにいく爆豪。身構えて反撃に出ようとした緑谷の上を飛び越えるように浮かび上がり、背中から爆破。
「目眩しを兼ねた爆破で軌道変更、そして即座にもう一回…考えるタイプには見えねぇが意外と繊細だな」
「慣性を殺しつつ有効打を加えるには左右の爆発力を微調整しなければなりませんしね」
「才能マンだ才能マン…やだやだ」
背中の爆撃に怯んだ緑谷の後ろから右腕の篭手を使って脇腹に重そうな一撃を食らわせる爆豪。そのまま緑谷の腕を掴みあげ、爆発の推進力を加え緑谷を回し床に叩きつける。
「リンチだよコレ!テープを巻きつければ捕らえたことになるのに!」
「ヒーローの所業にあらず…」
「緑谷もすげえって思ったけどよ…戦闘能力において爆豪は間違いなくセンスの塊だぜ」
爆豪から逃げる緑谷。壁に張り付くがすぐそこまで爆豪が迫って来ている。また何かを叫び合いながらお互い右の拳を相手に向かって振るう。しかし途中で緑谷の拳は軌道を変える。上に向かって放たれるとそのまま風圧で天井に穴が空く。その上にいた5階の麗日が柱を浮かせバットのように持つと、小さな瓦礫達をはじき飛ばした。核と飯田に向かって飛び散る。怯む飯田を飛び越えて核に触れる麗日。
「ヒーローチーム…WIN!!」
勝ったヒーローチームがボロボロ、負けた敵チームが無傷。
「勝負に負けて試合に勝ったというところか」
「訓練だけど」
搬送用ロボで運ばれていく緑谷。戻ってきた麗日、爆豪、飯田で講評の時間。
「今戦のベストは飯田少年だけどな!」
「なな!?」
「勝ったお茶子ちゃんか緑谷ちゃんじゃないの?」
「何故だろうな〜?わかる人!」
「はいオールマイト先生!それは飯田さんが一番状況設定に順応していたからです。爆豪さんの行動は戦闘を見た限り、私怨丸出しの独断。そして先程先生も仰っていた通り、屋内での大規模攻撃は愚策。緑谷さんも同様の理由ですね。麗日さんは中盤の気の緩み、そして最後の攻撃が乱暴すぎたこと。ハリボテを核として扱っていたらあんな危険な行為できませんわ。相手への対策をこなし且つ、核の争奪をきちんと想定していたからこそ、飯田さんは最後対応が遅れた。ヒーローチームの勝ちは訓練だという甘えから生じた反則のようなものですわ」
シーン。
「ま、まぁ飯田少年もまだ硬すぎる節はあったりするわけだが…まあ、正解だよくう…!」
「常に下学上達!一意専心に励まねばトップヒーローになどなれませんので!」
第2戦。ヒーローB、敵Iチーム。
Bは障子と轟、Iは葉隠と尾白。
「私ちょっと本気だすわ!手袋もブーツも脱ぐわ」
「うん…」
透明人間としては正しい選択だけど女の子としてはやばいぞ倫理的に…
ビルごと凍らせられる。
戦闘。
「お疲れさん!緑谷少年以外は大きな怪我もなし!しかし真摯に取り組んだ!初めての訓練にしちゃ皆上出来だったぜ!」
戦闘訓練、終わり。
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