My agate
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今日は初めてメノウさんの家に招かれた。
付き合ってから約一ヵ月。
私がメノウさんに惹かれてからは…どれくらい経っただろう。
ステージ全体のメッセージ性や迫力に圧倒されて、魅力的なものばかりに心を動かされて
そんな中で一番存在が大きくなっていったのはメノウさんだった。
どんなステージも楽しさに変えてしまう空気感。
ステージを降りた後のギャップに癒され、でも油断していると心臓に悪い言葉も普通にあって。
色々な制限がある世の中、彼の正直さにちょっと憧れちゃったり。
未だにどうして付き合うことになったのか、彼が私の何に惹かれたのかわからないけれど
これからを私なりに大事にしていきたい。
そんな事を思っていると、急に唇に柔らかくて暖かいものが触れて
はっと我に返るとメノウさんとの距離が0になっていた。
「ど、ええええっ!!!??」
「?どうしたの」
「ど、どうって…え」
「貴方が呼んでもぼーっとしたままだったから」
と言って私がようやくメノウさんを認識した事に対して、機嫌よく微笑んでいる。
声が聞こえていなかったとか、凄く申し訳ない事をしてしまった…。
けれど大抵こういう時って呼ばれてる声にはっとするもので
こんな、急に口づけられるとか、❝起きないと襲うよ❞とかそんな場面じゃないんだから…もう
メノウさんの前で油断しすぎたら駄目なんだった。
「ごめんなさい」
「いいよ、あ…僕より他の事に夢中になっていたっていう話だったら嫌だけど」
だってもうここは僕と君の二人だけのステージだから。
そう言うメノウさんにそのまま抱きしめられる。
「あのメノウさん…」
「なあに」
頬を摺り寄せたり、軽く耳や瞼、頬などにキスしてきてじゃれついてくるメノウさんに意を決して質問をする。
「か、身体目当てとかじゃないですよね…っ?」
きき方を間違えた!
もっとなんか違う言葉を言うつもりだったのに、変な空気になったらどうしようと思っていると
目を丸くして固まったメノウさんが真っすぐ私を見つめてくる。
更に困惑してしまうと、メノウさんが笑い出した。
その表情はとても優しくて…
「え、えっ…と」
「やっぱり貴方は可愛い」
ちょっとツボに入ったらしく、暫くメノウさんは笑い続ける。
私はどうしたらいいかわからないまま置いてけぼりを食らっていた。
「そんなに笑わなくても…!」
「ごめん、ごめん。不安にさせてたみたいだったし、こういう時はまずは安心させてあげないと、かな?」
そういうと、優しい瞳で見つめながら頭を撫でてくれる。
「そんなわけないよ。僕は貴方とのステージで見える色んなものを見ていきたいんだ」
「色んなもの…?」
「うん。僕の言動一つで色んな反応をするのも可愛いから見ていたいし
もっと知りたいし、貴方がいる事で生まれてくる自分の感情を味わうのも凄く楽しい」
「………っ」
「好きだよ」
改めて言葉にされると嬉しくて、私からメノウさんに思い切り抱き着く。
メノウさんはそれにすぐ答えてくれて、抱きしめ返してくれる。
そして頭を優しく撫でられるともう心地よくて、そのまま甘えるように肩に頬を摺り寄せる。
「私も…好きです」
「ふふっ…有難う。よしよし」
ゆっくりと撫でられ続け、暖かい声色が鼓膜を気持ちよく揺さぶる。
暫くの間私たちはそうし続けていた。