talking to myself

※圧縮の影響で写真の色味が多少変わっています

2025.10.14(Tue)

*ふぉぜ:尾形夢/思いついたまま

「かわいいなあ」手のひらに乗せたおがにゃんと名づけたふぉぜを微笑ましく思っていると、伸びてきた手にひょいと取り上げられた。あ、と言う間もなく、ぽいと後ろに投げられる。ふぉぜを追って振り向くと、そこには無表情の尾形がじとりと自分を見つめている。「なんで投げちゃうんですか」拾いに行こうとすると、腕を掴まれた。「…尾形さん?」「俺よりあんな人形がいいのか」「え、そもそも尾形さんありきじゃ…」「知らん」淡白な言葉とは裏腹に、腕に食い込むほど彼の指に力が入る。痛いと思うより、かわいいと思う方が早かった。「尾形さんがいちばんかわいいですよ」そう言えば、暗い瞳がじっとこちらを見つめる。「……は、くだらんな」離された手の感触が、ほんの少し名残惜しい。ふぉぜを拾いに行く後ろを、気づけば彼が無言でついてくる。そんな姿に、どうしようもなく笑みが溢れた。

That’s all.
tale

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