終わりにしよう


俺は怒りに狂った。
躊躇いもなく一族に刃を向け、術を向け。
まわりに倒れているのは、さっきまで仲間だと思っていた人達。広がる血の臭い。


残るは、両親。

「この世は力が全てだ。力を持つ者は崇められる、敬われる。しかし、それは憎悪や恐怖の対象と紙一重」


両親は憧れだった。
いつだって堂々と、一族の名に恥じない立派な忍だった。進むべき場所に導いてくれる。そう信じていた。



「もう、終わりにしよう」


ほんの少しだけ足が竦んだ。それでも刃を止めはしなかった。もう、こんな一族は、里は、終わりにしよう。


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