かみさまの不在、懺悔室。
神様に祈るかわりに、あたし、君の名を呼んだんだ。ばかみたいでしょう。自分で切り捨てて、裏切って、きっと生涯君はあたしを許さないってわかってるのに、君を呼んだところで何の意味だってないって知ってるのに、それでも自然に呼んでしまったの。ばかみたいってわらってよ、お願いだから、むかしみたいに、日の当たらない蛍光灯が煌々と照らすだけの無機質な作戦室で、ばかだなってわらってよ。
あたしが君を捨てたのに、あたし、君に捨てられたみたいな気がしたの。ほんとはわかってほしかったんだって、一緒にいきたかったんだって、そんなこどものわがままみたいなことを本気で願った。さよならするとき何も言わなかったのはあたしなのに、手をとって、一緒にいこう、ってわらってくれなかったことがまるで裏切られたみたいだった。お誕生日おめでとうって、あたし、君に、あと百回も二百回も言いたかったよ。
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