準備中の看板をす...

準備中の看板をすり抜けて、閉店後のおにぎり宮へ足を踏み入れる。お店の中に入ると白い息は消え、温かさが冷えた頬を柔らかく包み込んだ。
遅くなったことにごめんと

「ごめん、残業になっちゃって」
「おーいらっしゃい、ツムはそこそこできあがってんで」
「こっちこっち、俺のとなり空いとんで!」

へらりと笑って手招きする侑くんに「いや恐れ多いんで正面にするよ……」と、慎まやかに躱せば

角名くんがいる



「えっ、角名倫太郎さんですか!?握手……」
「角名でいいよ、倫太郎でも」侑をからかう
「え、いや……角名くん……」
「あはは、いーよそれで」
「角名お前人の好きな人に手ぇ出すのやめろや!」
「えー別に侑の恋人じゃないじゃん。ねー」
「予約しとるっちゅーねん!」
「はは……」