「と、いうわけで」

パチンと手を合わせ、目の前にいる桃色の髪をした少年は見た目にそぐわぬ嫌な笑みを浮かべた。

「手っ取り早くキミをあっちのdataからすくい上げたわけだけど。気分はどうだい?」

可愛らしく横に倒された頭をぼんやりと眺めてから、見慣れない”手”を見る。薄い色をした棒のような物が片方に5つ、もう片方に5つ。ぐっと力を入れれば指と言われる棒が折れ曲がって両手が丸い形になった。

「まだ慣れないみたいだね。まぁ一通りの知識はinputしてあるから問題は無いでしょ〜!」


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