Red Seeds Profile


私の友人には、変わった奴が居る。フランシス・ヨーク・モーガンと名乗る男だ。ハードボイルドかと思えば、美味しい食事にはやけに感動したり、実はパンクな音楽に詳しくて映画好き。実に面白い男だ。でも彼の本名はフランシス・ヨーク・モーガンじゃあ、無い。本当はフランシス・ザック・モーガンだと知っている。
彼らと組んだ同僚は、もうペアを組みたく無いと言う者ばかりだが、私は楽しめている。かれこれ三年は経つだろう。そんな彼らは突然、二人きりで気になる事件の捜査へ向かってしまう事がある。
それが、どうだろう……今回は誘われている。
ここのところ、彼らと捜査する中で一つの共通点のある事件が幾つか有ると、私も気付いている。赤い種……これは幾つもの猟奇殺人事件の現場に残されていた。此れに関するかも知れないのだとピンときた。

「ちょっとした休暇みたいなものさ、ナマエ」

「ま、一応はヨーク達に合わせたやり方に付き合うわ」

「ああ、いつも通りさ。さあ行こうか」

いつでも捜査に向かえるようにしているのを彼らは知っている。だが、準備万全でなくとも、彼らは同じ事を言うだろう。

いつも通りの、はずだった。

グリーンベイルは、ちょっとノスタルジックな町で、事件の捜査で訪れたので無ければ、喧騒を離れてゆっくり休暇を過ごしたい。そんな町のはずだった。
けれど、全て終わった時、ザックとナマエはヨークを喪った。もう、帰って来ない友人の為に二人の男女は仕事の合間をぬってひっそりと、祈りを捧げた。
いつかヨークを覚えているのは、この二人くらいになって行くだろう。

赤い種の事件は、終わったと言える。だが、あのモンスターツリーが諦めるとも思えなかった。全ての事件に、その痕跡が無いかを常に気にかけるべきだと二人は結論付けた。
今のところは赤い種の痕跡は見当たらないが、ヤツは数十年かけて計画し続けていた。二人が居なくなってからも対応が出来る様にしておくべきだろうと、赤い種の事件ファイルを纏める事を忘れはしなかった。

全てのできる事を終えて、二人はいつも通りにFBIとして様々な事件を追い続ける。
二度と、赤い種の事件が無い事を願って。

2019/08/21
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